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植民地帝国人物叢書 満洲編 全25巻・別巻1

植民地帝国人物叢書 満洲編 全25巻・別巻1

[編集] 加藤聖文

揃定価453,200円(揃本体412,000円) 
ISBN 978-4-8433-3652-6 C3321
A5判/上製/クロス装/函入
刊行年月 2011年07月

関連情報

本書の内容

明治から昭和前期に「満洲」で活躍した人物の伝記・自伝等の復刻集成。現代では手にはいりにくいもの、個性的なものを中心に収録。

刊行にあたって    加藤聖文(国文学研究資料館)

 歴史研究にとって史料は欠かせないものである。この場合の史料とは、主に行政機関や個人が作成した文書記録が中心の一次史料をおもに指すが、それを補完する二次史料として伝記などの刊行物もまた重要な史料である。近年、急速に深化を見せている植民地研究においてもこういった史料が不可欠であるが、国内史研究と比べると一次史料の不足は明らかである。そのため、二次史料で補完しなければならないのだが、植民地関係者の伝記などはもともと戦前に朝鮮や台湾、満洲で刊行されたものであったり、小部数しか印刷されなかったケースが多いため、国内の大学図書館などに所蔵されているケースが少なく、かろうじて残存している海外まで行かなければ見ることができない。こういった現状を鑑み、広く研究の基礎史料として供することを目的として、国内で稀少なものを中心に植民地関係者の伝記を復刻した。

【本書の特色】

1 旧植民地の統治機関のトップをはじめ、官僚、実業家、さらに現地出身者も含め、伝記を復刻。
2 重要且つ入手困難な伝記を選抜。植民地史研究、近代史研究に有用な史料。
3 各地域毎に気鋭の若手研究者が編集。解説は、最終配本の別巻に収録。

植民地帝国人物叢書 満洲編 第1回 全10巻

刊行年月 2011年07月 揃定価145,200円 (揃本体132,000円) ISBN978-4-8433-3653-3 C3321

植民地帝国人物叢書 第40巻 満洲編1 野村龍太郎伝(蓑州会著・日本交通学会1938年)

刊行年月 2011年07月 定価20,900円 (本体19,000円) ISBN978-4-8433-3656-4

野村龍太郎〔のむら・りゅうたろう〕一八五九〜一九四三
南満洲鉄道株式会社総裁。美濃国に生まれる。東京大学卒業後、横浜沼津間鉄道建設工事担任を命ぜられる。その後、甲武鉄道会社、鉄道局などで従事し、一九一三年、鉄道院副総裁、南満洲鉄道株式会社総裁に就任する。野村はそれまでの間に二度の洋行と一九〇四年・〇六年の二回鮮満視察に随行している。満鉄総裁を一九一四年に退任するも一九一九年に社長に就任している。満鉄社長を辞任後は、帝国鉄道協会会長、東京地下鉄道株式会社社長、南武鉄道株式会社社長などを歴任している。

植民地帝国人物叢書 第41巻 満洲編2 殉職の偉人早川千吉郎(浅野虎三郎著・満洲加越能協会刊1922年)

刊行年月 2011年07月 定価11,000円 (本体10,000円) ISBN978-4-8433-3657-1

早川千吉郎〔はやかわ・せんきちろう〕一八六三〜一九二二
石川県出身。一八八七年、東京帝国大学法科大学政治学科卒業。一八八九年、同大学院農政学研究科修了。一八九〇年一月、大蔵省入省。一八九九年年、日本銀行監理官。一九〇一、三井銀行専務理事。一九〇九年、三井銀行常務取締役。一九一八年、三井合名会社副理事長。一九二〇年から一九二二年まで貴族院議員。一九二一年五月、南満洲鉄道株式会社社長に就任。在職中の一九二二年一〇月死去。

植民地帝国人物叢書 第42巻 満洲編3 大陸に在りて(大村卓一著・勝進社刊1944年)

刊行年月 2011年07月 定価15,400円 (本体14,000円) ISBN978-4-8433-3658-8

大村卓一〔おおむら・たくいち〕一八七二〜一九四六
福井県に生まれる。一八九六年、札幌農学校を卒業後、北海道炭砿鉄道会社に入社。一九〇二年から、アメリカ、ドイツ、ロシアなどを視察した後、帝国鉄道作業局の事務所長を経て、一九一七年に鉄道院巡査官に就任する。シベリア鉄道管理委員会、山東鉄道運営に携わり、一九二三年に膠済鉄道事務所長、一九二五年に朝鮮鉄道局長に就任する。その後は、関東軍交通監督部長を経て、一九三九年から四年間、南満洲鉄道株式会社総裁を務めた。

植民地帝国人物叢書 第43巻 満洲編4 佐藤応次郎君を偲ぶ(人見雄三郎著・私家版1952年)

刊行年月 2011年07月 定価11,000円 (本体10,000円) ISBN978-4-8433-3659-5

佐藤応次郎〔さとう・おうじろう〕一八八一〜一九五一
山形県に生まれる。第一高等学校を経て、一九〇四年、東京帝国大学工学部に入学。卒業後、一九〇七年、南満洲鉄道株式会社に入社する。安奉線改築、山東鉄道工務、鞍山製鉄所建設などを担当し、一九二〇年に欧州へ出張。翌年、帰社し、以後は古城子採炭所長、鉄道部次長、建設局長、理事と要職を経て、一九三九年に副総裁に就任する。一九四四年、副総裁任期満了に伴い退社するが、その後一九四七年まで大連で生活を送り、日本へ引き揚げた。

植民地帝国人物叢書 第44巻 満洲編5 一枚の屋根瓦(入江正太郎著・満洲日日新聞社出版社刊1938年)

刊行年月 2011年07月 定価12,100円 (本体11,000円) ISBN978-4-8433-3660-1

入江正太郎〔いりえ・しょうたろう〕一八八七〜一九六四
東京帝国大学を卒業後、一九一一年、南満洲鉄道株式会社(以下、満鉄)に勤務。その後、英独へ二年間の留学を果たす。帰国後再び満鉄で勤務。一九一四年、満鉄の地方事務、大石橋に移る。その後も遼陽・奉天での勤務を経て、一九二一年に再び本社に戻る。一九二七年、東京支社長に就任。一九三一年に退社。同年、満洲電業株式会社(一九三四年に社名決定)の専務に就任。一九三七年に退任。

植民地帝国人物叢書 第45巻 満洲編6 竹中政一の生涯(岡本敬一著・石崎書店刊1957年)

刊行年月 2011年07月 定価12,100円 (本体11,000円) ISBN978-4-8433-3661-8

竹中政一〔たけなか・まさかず〕一八八三〜一九五〇
兵庫県に生まれる。一九〇七年に神戸高等商業学校卒業後、書記として南満洲鉄道株式会社に入社する。欧米留学より帰社した後、運輸大連駅役務助手、奉天列車区車掌見習い、長春駅助役などを務める。中国留学の後は、運輸部の主任として四鄭鉄道の経営に携わる。その後総務部文書課長、社長室参事、奉天地方事務所長、北京公所長、経理部長を務め、一九三一年、理事に就任する。退職後日本に戻った後も、満洲を中心とした経営事業に従事する。

植民地帝国人物叢書 第46巻 満洲編7 在満三十年の思い出(古賀董著・私家版1962年)

刊行年月 2011年07月 定価7,700円 (本体7,000円) ISBN978-4-8433-3662-5

古賀 董〔こが・ただす〕一八九〇〜一九七八
佐賀県に生まれる。司法関係への就業を希望し、中央大学法律学科に入学するも、卒業後の一九一八年南満洲鉄道株式会社に入社し、撫順炭鉱庶務課に配属となる。大連沙河口工場庶務課人事係を経て、本社総裁室人事課へ配属となり、給与係、任免係、人事係、調査係などを務める。また、育成学校の主幹も兼務した。一九四〇年に奉天鉄道局総務課長となり、その後は生計組合常務理事、参与、大連都市交通株式会社常務取締役、同顧問などを歴任する。敗戦後の一九四七年、大連を引揚げ、故郷の佐賀県に戻る。

植民地帝国人物叢書 第47巻 満洲編8 笠木良明遺芳録(笠木良明遺芳録刊行会編・刊1960年)

刊行年月 2011年07月 定価22,000円 (本体20,000円) ISBN978-4-8433-3663-2

笠木良明〔かさぎ・よしあき〕一八九二〜一九五五
大正・昭和期の国家主義者。栃木県に生まれる。一九一九年、帝国大学卒業後、南満洲鉄道株式会社(以下、満鉄)に入社。東京支社、東亜経済調査局勤務となる。この頃、大川周明、北一輝らに傾斜し、猶存社の同人となる。猶存社分裂後には、大川周明の行地社創立に加わり、機関誌『日本』で執筆活動を行う。一九二九年、満鉄大連本社勤務となると、大雄峯会を組織し、満洲国建国に奔走する。その後、軍と意見を異にし、満洲国より追放される。帰国後は、大亜細亜建設社を組織し、思想運動を展開した。

植民地帝国人物叢書 第48巻 満洲編9 招かれざる国賓(阿部良之助著・ダイヤモンド社刊中小工学指導部1949年)

刊行年月 2011年07月 定価14,300円 (本体13,000円) ISBN978-4-8433-3664-9

阿部良之助〔あべ・よしのすけ〕一八九八〜一九八〇
一九二四年に京都帝国大学を卒業し、一九三三年に液体燃料に関する研究論文により工学博士号を授与される。一九二八年南満洲鉄道株式会社に招聘され、石炭液化の研究、鉄道機関車用加熱汽筒油の合成、及びジャライノール褐炭を原料とする木炭化などの研究に従事する。これらの研究は大工業化に成功し、一九四〇年に石炭液化完成の為、朝日文化章を授与される。終戦後、中共に抑留されるも、一九四八年に大連を脱出、朝鮮、釜山を経て佐世保に上陸。

植民地帝国人物叢書 第49巻 満洲編10 影壁(林ふき子著・私家版1935年)

刊行年月 2011年07月 定価18,700円 (本体17,000円) ISBN978-4-8433-3665-6

林富喜子(ふき子)〔はやし・ふきこ〕一八八五〜一九四四
林富喜子は、南満洲鉄道株式会社総裁を務めた林博太郎の妻。『影壁』は、富喜子が博太郎の総裁期間における大連での経験を書き留め、後に一冊にしたもの。林博太郎(一八七四〜一九六八)は、東京帝国大学を卒業後、ヨーロッパへ留学する。帰国後は、学習院教授、東京高商教授を経て、一九一九年に東京帝国大学教授に就任する。その一方で、貴族院議員も務め、一九三二〜一九三五年、南満洲鉄道株式会社総裁を務めた。なお、底本には春秋社版(一九三八年刊)ではなく、私家版(一九三五年刊)を用いており、私家版では、奥付、扉の表記は「林ふき子」である。

植民地帝国人物叢書 満洲編 第2回 全7巻

刊行年月 2012年02月 揃定価181,500円 (揃本体165,000円) ISBN978-4-8433-3654-0 C3321

植民地帝国人物叢書 第50巻 満洲編11 満洲草分物語(米野豊美著・満洲日日新聞社刊1937年)

刊行年月 2012年02月 定価22,000円 (本体20,000円) ISBN978-4-8433-3666-3

『満洲草分物語』
満鉄創業及び関東局施政三〇周年を機に、日露戦争前後より満洲において活動した人々の話をまとめた本。十九の地域別に様々な分野で活躍した人たちの体験談やエピソードが載せられている。

植民地帝国人物叢書 第51巻 満洲編12 八面観 大連の二十年(竹内黙庵著・木魚庵刊1924年)

刊行年月 2012年02月 定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-3667-0

『八面観 大連の二十年』
一九二六年に大連市において出版されたもの。政府の施政方針や、関東軍の統治といった、「大連建設史」という内容よりも、市井の出来事や社会状態の変遷を記すことに主眼が置かれている。著者の竹内黙庵は満洲新報大連支社の記者で、一九〇六年より大連に渡っている。

植民地帝国人物叢書 第52巻 満洲編13 だいれん物語(小此木壮介著・吐風書房刊1944年)

刊行年月 2012年02月 定価14,300円 (本体13,000円) ISBN978-4-8433-3668-7

『だいれん物語』
一九四三年、作者小此木壮介(おこのぎ・そうすけ)により、満洲において発行されたもの。ロシア占領下における大連が、日露戦争を境に日本の占領下におかれるまでを記した「草創篇」、南満洲鉄道株式会社の設立など、占領下における大連の都市化を記した「建設篇」、都市化に伴い変動した経済界の状況を記した「経済篇」、日清戦争時の大連をめぐる両国の状況を記した「日清戦争に現れた大連」の四篇からなる。

植民地帝国人物叢書 第53巻 満洲編14 小沢太兵衛伝記(小沢賢吉著・小沢賢吉刊1942年)

刊行年月 2012年02月 定価17,600円 (本体16,000円) ISBN978-4-8433-3669-4

小沢太兵衛〔おざわ・たへえ〕一八八〇〜一九三九
大連の日本人実業家。東京に生まれる。十六歳の時、井戸掘り軍夫として台湾へ渡り、帰国後、空缶の仲買業を主とした「新隆洋行」を経営する。後に上海に店を構えるようになると、一九〇七年には、後に本店となる大連支店を構える。大連では、空缶売買の他、豆油容器製造、鉄工、貿易、貸家、保険代理なども手掛ける。また、営利活動のみならず、大連新聞の創刊に尽力し、大連市市会議員、商工会議所議員、区長連合会長などを歴任した。

植民地帝国人物叢書 第54巻 満洲編15 満洲と相生由太郎(篠崎嘉郎著・福昌公司互敬会刊1932年)

刊行年月 2012年02月 定価55,000円 (本体50,000円) ISBN978-4-8433-3670-0

相生由太郎〔あいおい・よしたろう〕一八六七〜一九三〇
明治〜昭和前期の実業家。福岡県に生まれる。東京高等商業学校(現一橋大)卒業。三井物産をへて、一九〇七年に満鉄嘱託となり、大連埠頭の仲仕組、運送組を満鉄直営にする。一九〇九年、大連に埠頭荷役業の福昌公司を開設。一九一六年、大連商業会議所会頭に就任。

植民地帝国人物叢書 第55巻 満洲編16 小松台文存(古庄重一編・貝瀬謹吾君還暦並在満三十五年記念出版事務所刊1938年)

刊行年月 2012年02月 定価48,400円 (本体44,000円) ISBN978-4-8433-3671-7

貝瀬謹吾〔かいせ・きんご〕一八七八〜?
東京に生まれる。一九〇一年、京都帝国大学を卒業。同年、鉄道技手を務め、一九〇四年、野戦鉄道運転班車両長を経て一九〇五年、野戦鉄道経理部勤務となる。一九〇七年に大連車両事務所長兼務を命じられ、一九一九年、大連管理局長に就任。一九二四年、大連市会副議長に当選。一九三一年、南満洲鉄道株式会社退任。

植民地帝国人物叢書 第56巻 満洲編17 赤心録(山田潤二著・民友社刊1921年)

刊行年月 2012年02月 定価7,700円 (本体7,000円) ISBN978-4-8433-3672-4

山田潤二〔やまだ・じゅんじ〕一八八五〜一九六一
新聞人。新聞経営者。一九一一年に東京帝国大学卒業後、南満洲鉄道株式会社入社。社命により二年余りのドイツ留学を経て、大連勤務となる。総務部庶務課長心得、総務部文書課長、興行部庶務課長兼総務部外務部長、興業部興業課長兼外事課長を歴任するも、炭鉱・汽船等の買収を巡り上層部と論争の後、退社。その後は大阪毎日新聞に入社し、後に同西部本社代表、プロ野球毎日球団の社長となる。また、毎日新聞経営のマニラ新聞社長も務めた。

植民地帝国人物叢書 満洲編 第3回 全8巻

刊行年月 2012年10月 揃定価113,300円 (揃本体103,000円) ISBN978-4-8433-4139-1 C3321

植民地帝国人物叢書 第57巻 満洲編18 会津士魂風雲録 ―町野武馬翁とその週辺― (会津士魂風雲録刊行会著・刊1961年)

刊行年月 2012年10月 定価12,100円 (本体11,000円) ISBN978-4-8433-3673-1

町野武馬〔まちの・たけま〕一八七五〜一九六八
昭和前期の陸軍軍人。張作霖の顧問。陸軍士官学校を卒業し、一八九九年に歩兵少尉に任官した。日露戦争に出征後、一九〇六年に北京警務学堂総教習となり清国警察幹部の教育に従事した。一九一二年の辛亥革命に際して張作霖らと満蒙独立運動を謀り失敗するも、一九一四(大正三)年に参謀本部付を命ぜられ、奉天督軍顧問となった。張作霖と結んで満洲に於ける日本の影響力増大に努めた。歩兵中佐、歩兵大佐と進み、予備役となった後も張作霖の顧問を続けたが、張が爆殺されたため帰国した。

植民地帝国人物叢書 第58巻 満洲編19 東宮大佐と加藤完治(石原文雄著・潮文閣刊1944年)

刊行年月 2012年10月 定価15,400円 (本体14,000円) ISBN978-4-8433-3674-8

東宮鉄男〔とうみや・かねお〕一八九二〜一九三七
陸軍軍人。群馬県に生まれる。満洲開拓移民推進の中心的人物。また、張作霖爆死事件の実行犯ともされている。一九一五年に陸軍士官学校卒業後、陸軍歩兵少尉に任官。中尉に昇進した後、一九二〇年にシベリア出兵に参加する。一九二六年、独立守備歩兵第二大隊中隊長として奉天へ赴任。張作霖爆死事件の後、岡山第十連隊へ赴任となり帰国するも、一九三一年に吉林鉄道守備隊司令部応聘武官として再び満洲へ赴任。その後関東軍司令部付満洲国軍政部顧問となり、この頃より満洲への移民計画を推進する。日中戦争勃発後、特設師団の大隊長として杭州に赴き、戦死する。死後、特進し大佐となった。

加藤完治〔かとう・かんじ〕一八八四〜一九六七
教育者。農本主義者。満蒙開拓移民の指導者。東京に生まれる。一九一一年、東京帝国大学農学科を卒業後、帝国農会の嘱託として中小農保護政策に従事する。一九一三年、山崎延吉に招かれ愛知県立安城農林学校教諭となり、二年後、山形県立自治講習所所長となる。欧州視察を経て、一九二五年、茨城県に日本国民高等学校を創立し、校長として子弟の教育をする。満洲事変後、拓務省に招聘されると、東宮鉄男と共に満洲移民を推進させる。また、満洲開拓青少年義勇軍訓練所の所長として、多くの義勇軍を満洲へ送った。敗戦後は教職追放となるが、追放解除の後、日本国民高等学校校長に復帰する。

植民地帝国人物叢書 第59巻 満洲編20 辺見勇彦馬賊奮闘史(辺見勇彦著・先進社刊1931年)

刊行年月 2012年10月 定価22,000円 (本体20,000円) ISBN978-4-8433-3675-5

辺見勇彦〔へんみ・たけひこ〕一八七七〜?
別称江崙波。馬賊の頭目。西南戦争で西郷軍幹部であった辺見十郎太の長男。作新社に創設社員として赴任。日清戦争の終わり頃、中国に渡り満洲・モンゴルを放浪した後、馬賊の頭目になる。日露戦争時には東亜義勇軍所属の馬賊部隊として偵察や戦闘などを繰り広げ露軍を散々に悩ませた。その後東亜義勇軍を離れたが、満洲事変の際には関東軍司令部の嘱託として従事した。

植民地帝国人物叢書 第60巻 満洲編21 日本人こゝにあり(相田由太郎著・東京愛媛県人会1935年)

刊行年月 2012年10月 定価15,400円 (本体14,000円) ISBN978-4-8433-3676-2

村上久米太郎〔むらかみ・くめたろう〕一八八八〜一九三四
義民。愛媛県に生まれる。徴兵として歩兵第二二連隊へ入隊後、一九一二年に満洲、一九一九年に露国などに派遣される。予備役となった後、関東庁・内務局地方課に勤務し、一九三四年に吉林省公署事務官に任命される。同年に満洲で起きた列車襲撃事件に巻き込まれ、人質として犯人らに連れ去られる。この時、自らの命を引き替えに他の人質を救い、注目を集めた。『日本人こゝにあり』は、匪賊によるこの列車襲撃事件を描く。事件の内容の他、村上久米太郎の手記、村上と共に人質になった人の証言などを同時に集録している。

植民地帝国人物叢書 第61巻 満洲編22 大陸への悲願(駒井徳三著・大日本雄弁会講談社刊1952年)

刊行年月 2012年10月 定価14,300円 (本体13,000円) ISBN978-4-8433-3677-9

駒井徳三〔こまい・とくぞう〕一八八五〜一九六一
滋賀県に生まれる。上京後、正則英語学校で学び、札幌農学校に入学。大豆に関する研究を行い、卒業後『満洲大豆論』を出版する。これをきっかけに、南満洲鉄道会社に入社し地方部地方課に配属され、公主嶺農事試験場の建設に携わる。蒙古調査団に参加後、外務省に移り東亜勧業株式会社を設立に関与。その後、関東軍統治部長、満洲国総務長官を経て、満洲国参与に就任する。一九三三年に職を辞し帰国し、兵庫県で私塾の康徳学院を設立。一九四三年に学院を閉鎖し、群馬県の農村へ移り敗戦を迎えた。

植民地帝国人物叢書 第62巻 満洲編23 夢破れたり(半田敏晴著・ジープ社刊1950年)

刊行年月 2012年10月 定価9,900円 (本体9,000円) ISBN978-4-8433-3678-6

半田敏晴〔はんだ・としはる〕一八九二〜一九六七
福岡県に生まれる。一九一二年に陸軍士官学校を卒業後、哲学を志す。一九二九年に九州大学哲学科を卒業すると、二年後には同大学法学部講師となり、一九三四年、満洲国大同学院教授として満洲に赴く。満洲国政府勤労部次長、在満洲東北日本居留民救済総会役員などを歴任。敗戦後はソ連領内において約二年間の抑留生活を送った。

植民地帝国人物叢書 第63巻 満洲編24 戦後の満洲四星霜(梅震著・私家版1958年)

刊行年月 2012年10月 定価8,800円 (本体8,000円) ISBN978-4-8433-3679-3

『戦後の満洲四星霜』
敗戦後の満洲において日本人が置かれた状況を、著者が経験、見聞したことを元に記されたもの。著者の梅震は、満洲中央銀行(以下中銀)員。日本銀行出身で、敗戦時には中銀理事を務めていた。また、中銀清処理員として、敗戦後の処理にもあたっている。

植民地帝国人物叢書 第64巻 満洲編25 苦難に耐えて(秦彦三郎著・私家版1958年)

刊行年月 2012年10月 定価15,400円 (本体14,000円) ISBN978-4-8433-3680-9

秦彦三郎〔はた・ひこさぶろう〕一八九〇〜一九五九
陸軍軍人。三重県に生まれる。一九一二年、陸軍士官学校卒業。一九一九年、陸軍大学校卒業。ロシア語に長け、参謀本部ロシア班員、ソ連大使館付武官を歴任するなど、ロシア通としても知られる。一九四一年に陸軍中将、翌年に第三十四師団長、翌々年に参謀次長、大本営兵站総監となる。陸軍大学校校長も務めた。終戦時には関東軍総参謀長として、終戦の処理にあたった。ソ連領内において抑留され、一九五六年に復員する。

植民地帝国人物叢書 満洲編 第4回配本 植民地帝国人物叢書 別巻 全1巻 解題(台湾編 谷ヶ城秀吉/朝鮮編 永島広紀/満洲編 ゆまに書房編集部)

刊行年月 2014年02月 定価13,200円 (本体12,000円) ISBN978-4-8433-3681-6