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コレクション・戦後詩誌 第Ⅰ期 全20巻

コレクション・戦後詩誌 第Ⅰ期 全20巻

[監修] 和田博文

揃定価550,000円(揃本体500,000円) 
ISBN 978-4-8433-5059-1 C3392
A5判/上製
刊行年月 2016年10月

関連情報

本書の内容

戦後30年間に発行された、代表的な稀覯詩誌をトータルに俯瞰する初の集成。

※各巻定価: 本体25,000円+税

刊行のことば   東洋大学教授 和田博文

 一九四五年から始まる戦後以降の時代は、すでに七〇年間を越えて、明治・大正・昭和戦前期を合わせた時間に近づこうとしている。また日本の詩の歴史の出発点を、一八八二年の『新体詩抄』に求めるなら、戦後以降の詩の歴史は、それ以前の詩の歴史よりすでに長くなっている。にもかかわらず戦後詩の研究があまり進展せず、大学の詩の講義や演習で、中原中也・萩原朔太郎・宮沢賢治が中心化されているのは、戦後詩研究の基礎が十分に構築されていないためだろう。
 戦後詩に詩誌の側からアプローチしようとするとき、私たちは意外なほど、図書館が詩誌を所蔵していないという事態に直面する。『コレクション・戦後詩誌』第Ⅰ期・第Ⅱ期全四〇巻は、一九四五年〜一九七五年の三〇年間に発行された詩誌を、トータルに俯瞰できるように企画している。一九二〇年〜一九四四年の詩誌を復刻した『コレクション・都市モダニズム詩誌』全三〇巻に接続すれば、半世紀を越える詩誌の歩みが姿を現す。それは単独の雑誌の復刻とはまったく異なる視界を、私たちにもたらすはずである。
 戦場や空襲下で生死の境をくぐり抜けた詩精神は、実存的な言葉の地平や、思想的な詩学の高みを目指していった。焼け跡や闇市、戦争責任やシベリア抑留、民主主義や社会主義、フェミニズムなどの、さまざまな問題系がそこに浮上する。さらに後続する戦後詩第二世代の詩人は、新しい出版文化の登場に支えられながら、感受性を広げる言語宇宙の探索に旅立っていった。このシリーズの刊行を一つの契機として、詩の研究の未だ明らかになっていないステージが、拓けてくることを願っている。

本シリーズの特色

●第Ⅰ期では一九四五年〜一九七五年に刊行された代表的な稀覯詩誌中、全二〇誌・約三五五冊(予定)を集成する。
●第Ⅰ期・第Ⅱ期の完成によって、戦前(一九二〇年〜一九四四年)の詩誌「コレクション・都市モダニズム詩誌」(全三〇巻)と接続して半世紀にわたる大稀覯詩誌集成が完成する。
●本シリーズの刊行を機に、未だ明らかになっていないステージの詩の研究が拓けてくる。
●刊行に際し利用の便に供するため、新たに各テーマごとに「エッセイ」「関連年表」「解題」「人名別作品一覧」及び「主要参考文献」を附す。

コレクション・戦後詩誌 第Ⅰ期 第1回配本 全4巻

刊行年月 2016年10月 揃定価110,000円 (揃本体100,000円) ISBN978-4-8433-5060-7

コレクション・戦後詩誌 第1巻 荒地からの出発 Ⅰ

刊行年月 2016年10月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5067-6

[編]和田博文

『純粋詩』(後続誌『造形文学』)は福田律郎、小野蓮司、秋谷豊などによって創刊。戦後詩の起点ともいえる存在で、後の『荒地』『列島』などの発端ともなった。
◆『純粋詩』第1巻1号〜10号(一九四六・三〜一二、全27冊、純粋詩社)

コレクション・戦後詩誌 第2巻 荒地からの出発 Ⅱ

刊行年月 2016年10月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5068-3

[編]和田博文

◆『純粋詩』第2巻1号〜12号(一九四七・一〜一二、全12冊、純粋詩社)

コレクション・戦後詩誌 第3巻 荒地からの出発 Ⅲ

刊行年月 2016年10月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5069-0

[編]和田博文

◆『純粋詩』第3巻1号〜5号(一九四八・一〜八、全5冊、純粋詩社)
◆『造形文学』第28輯(第3巻第6号)〜34輯(一九四八・九〜一九四九・一〇、全7冊、市民書肆)
◎エッセイ ◇関連年表 ◇解題 ◇人名別作品一覧 ◇主要参考文献

コレクション・戦後詩誌 第4巻 女性詩の展開

刊行年月 2016年10月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5070-6

[編]井原あや

『近代詩苑』は岩佐東一郎、北園克衛が編集を担当。戦後初の総合詩誌。3冊で終刊となるも、後続誌『ゆうとぴあ』が刊行された。『女性詩』(女性詩発行所)は『近代詩苑』より分離した雑誌。編集発行人の中村千尾は引き続き『女性詩』(日本女詩人会)を刊行した。
◆『近代詩苑』第1号〜3号 (一九四六・一〜四、全3冊、近代詩苑社)
◆『女性詩』第1号(一九四六・四、全1冊、女性詩発行所)
◆『ゆうとぴあ』第1巻1号〜3号、第2巻1号〜3号(一九四六・九〜一九四七・四、全6冊、岩谷書店)
◆『女性詩』第1号〜5号(一九五〇・六〜一九五二・六、全5冊、日本女詩人会)
◎エッセイ ◇関連年表 ◇解題 ◇人名別作品一覧 ◇主要参考文献

コレクション・戦後詩誌 第Ⅰ期 第2回配本 全3巻

刊行年月 2017年02月 揃定価82,500円 (揃本体75,000円) ISBN978-4-8433-5061-4

コレクション・戦後詩誌 第5巻 戦前詩人の結集 Ⅰ

刊行年月 2017年02月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5071-3

[編]大川内夏樹

『現代詩』は、戦後の時期に5年の長きに亘り30冊以上を刊行。新旧モダニズム詩人の活躍の場となった。
◆『現代詩』第1巻1号〜10号、第2巻1号〜5号、第3巻1号〜3号(一九四六・二〜一九四八・四、全18冊、詩と詩人社)

コレクション・戦後詩誌 第6巻 戦前詩人の結集 Ⅱ

刊行年月 2017年02月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5072-0

[編]大川内夏樹

◆『現代詩』第3巻4号〜第4巻1号〜5号(一九四八・五〜一九四九・五、全12冊、詩と詩人社)

コレクション・戦後詩誌 第7巻 戦前詩人の結集 Ⅲ

刊行年月 2017年02月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5073-7

[編]大川内夏樹

◆『現代詩』第4巻6号〜第11号、第5巻1号、2号(一九四九・六〜一九五〇・七、全7冊、詩と詩人社)
◎エッセイ ◇関連年表 ◇解題 ◇人名別作品一覧 ◇主要参考文献

コレクション・戦後詩誌 第Ⅰ期 第3回配本 全3巻

刊行年月 2017年09月 揃定価82,500円 (揃本体75,000円) ISBN978-4-8433-5062-1

※ 第9巻 在庫僅少

コレクション・戦後詩誌 第8巻 社会主義リアリズムの系譜

刊行年月 2017年09月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5074-4

[編]鈴木貴宇

『列島』は、『荒地』と二大エコールを形成した戦後における重要な詩誌。『詩人会議』は近藤東。竹中久七らが結成した前衛詩人同盟の機関誌である。
◆『列島』(一九五二・三〜一九五五・三、全12冊、葦会内列島)
◆『詩人会議』第1巻1号〜3号、第2巻1号〜4号、第3巻1号〜3号、第4巻1号(一九四七・三〜一九五〇・八、全11冊、前衛詩人連盟)
◎エッセイ ◇関連年表 ◇解題 ◇人名別作品一覧 ◇主要参考文献

コレクション・戦後詩誌 第9巻 大衆とサークル誌

刊行年月 2017年09月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5075-1
※在庫僅少

[編]竹内栄美子

『詩炉』創刊時の中心メンバーは黒田喜夫。安食昭典・木村迪夫といった山形の詩人たちによるサークル詩である。
◆『詩炉』第1、4、6、8、10〜18、20号(一九五二・一〇〜一九六二・七?、全20冊?、詩炉社)
◆『詩炉通信』第1号〜5号(一九六一・一一〜一九六二・七、全6冊?、詩炉の会)
◎エッセイ ◇関連年表 ◇解題 ◇人名別作品一覧 ◇主要参考文献

コレクション・戦後詩誌 第10巻 形而上的な問い

刊行年月 2017年09月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5076-8

[編]加藤邦彦

広島を拠点とする『知覚』は、『荒地』の超克を目指し(鮎川信夫も詩を寄せている)。後続誌『囲繞地』には『荒地』関係の寄稿も多く見られる。
◆『知覚』第1号〜5号(一九五三・五〜一九五四・二、全5冊、知覚発行所)
◆『囲繞地』第1号〜10号(一九五四・七〜一九五九・一二、全10冊、知覚社)
◎エッセイ ◇関連年表 ◇解題 ◇人名別作品一覧 ◇主要参考文献

コレクション・戦後詩誌 第Ⅰ期 第4回配本 全3巻

刊行年月 2018年06月 揃定価82,500円 (揃本体75,000円) ISBN978-4-8433-5063-8

コレクション・戦後詩誌 第11巻 シベリアからの帰還者

刊行年月 2018年06月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5077-5

[編]野坂昭雄

『ロシナンテ』『ペリカン』はともに石原吉郎が寄稿していた詩誌。『ペリカン』は多彩な執筆陣で知られる。
◆『ロシナンテ』第4、5、8〜13、16〜20号(一九五五・四〜一九五九・三、全19冊、ロシナンテ詩話会)
◆『ペリカン』第1、3、4、7〜11、15号(一九六一・九〜一九七一・一二、全15冊、マントナンクラブ)
◎エッセイ ◇関連年表 ◇解題 ◇人名別作品一覧 ◇主要参考文献

コレクション・戦後詩誌 第12巻 感受性の海へ

刊行年月 2018年06月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5078-2

[編]杉浦 静

茨木のり子、川崎洋によって創刊。戦後第二世代を彩る重要詩人が寄稿する。
◆『櫂』第1号〜22号(一九五三・五〜一九七五・一二、全22冊、櫂の会)
◎エッセイ ◇関連年表 ◇解題 ◇人名別作品一覧 ◇主要参考文献

コレクション・戦後詩誌 第13巻 戦後詩第二世代

刊行年月 2018年06月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5079-9

[編]棚田輝嘉

戦後から10年を経て、戦後第二世代は一九五〇年代の詩に新たな息吹を起こした。
◆『氾』第1号〜16、19号(一九五四・四〜一九七二・三、全19冊、氾書林)
◎エッセイ ◇関連年表 ◇解題 ◇人名別作品一覧 ◇主要参考文献

コレクション・戦後詩誌 第Ⅰ期 第5回配本 全2巻

刊行年月 2019年07月 揃定価55,000円 (揃本体50,000円) ISBN978-4-8433-5064-5

コレクション・戦後詩誌 第14巻 新しいリアリズムの模索

刊行年月 2019年07月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5080-5

[編]澤 正宏

『今日』には、平林敏彦、飯島耕一、清岡卓行、大岡信などが参加した。『葡萄』は創刊20周年となる一九七五年までを復刻。
◆『今日』第1号〜10号(一九五四・六〜一九五八・一二、全10冊、書肆ユリイカ)
◆『葡萄』第1号〜12号(一九五四・一〇〜一九五七・六、全12冊、葡萄発行所)
◎エッセイ ◇関連年表 ◇解題 ◇人名別作品一覧 ◇主要参考文献

コレクション・戦後詩誌 第15巻 個性の実験場

刊行年月 2019年07月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5081-2

[編]國生雅子

◆『葡萄』第13号〜36号(一九五七・一一〜一九七五・一二、全24冊、葡萄発行所)
◎エッセイ ◇関連年表 ◇解題 ◇人名別作品一覧 ◇主要参考文献

コレクション・戦後詩誌 第Ⅰ期 第6回配本 全5巻

刊行年月 2019年12月 揃定価137,500円 (揃本体125,000円) ISBN978-4-8433-5065-2

コレクション・戦後詩誌 第16巻 戦後詩の推進者 Ⅰ

刊行年月 2019年12月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5082-9

[編]疋田雅昭

伊達得夫の書肆ユリイカから刊行された詩誌『ユリイカ』(〜一九六一年二月)は、昭和20〜30年代の詩壇を牽引した。
◆『第一次ユリイカ』第1巻1号〜第2巻8号(一九五六・一〇〜一九五七・八、全11冊、書肆ユリイカ)

コレクション・戦後詩誌 第17巻 戦後詩の推進者 Ⅱ

刊行年月 2019年12月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5083-6

[編]疋田雅昭

◆『第一次ユリイカ』第2巻9号〜第3巻7号(一九五七・九〜一九五八・七、全11冊、書肆ユリイカ)

コレクション・戦後詩誌 第18巻 戦後詩の推進者 Ⅲ

刊行年月 2019年12月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5084-3

[編]疋田雅昭

◆『第一次ユリイカ』第3巻8号〜第4巻6号(一九五八・八〜一九五九・六、全11冊、書肆ユリイカ)

コレクション・戦後詩誌 第19巻 戦後詩の推進者 Ⅳ

刊行年月 2019年12月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5085-0

[編]疋田雅昭

◆『第一次ユリイカ』第4巻7号〜第5巻5号(一九五九・七〜一九六〇・五、全11冊、書肆ユリイカ)

コレクション・戦後詩誌 第20巻 戦後詩の推進者 Ⅴ

刊行年月 2019年12月 定価27,500円 (本体25,000円) ISBN978-4-8433-5086-7

[編]疋田雅昭

◆『第一次ユリイカ』第5巻6号〜第6巻2号(一九六〇・六〜一九六一・二、全9冊、書肆ユリイカ)
◎エッセイ ◇関連年表 ◇解題 ◇人名別作品一覧 ◇主要参考文献