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近代日本芸能年表 附・付属資料/索引 全2巻

近代日本芸能年表 附・付属資料/索引 全2巻
高校生向け

[著] 倉田喜弘 [著] 林 淑 姫

定価39,600円(本体36,000円) 
ISBN 978-4-8433-4140-7 C3074 NCD:770
A5判/上製/クロス装カバー/本文8.5ポ横組
刊行年月 2013年07月

関連情報

本書の内容

ペリー浦賀来航よりマッカーサー離日まで、近代日本100年にわたる極めて詳細な日本綜合芸能年表。

刊行のことば          倉田喜弘  林 淑 姫

 芸能とは、演劇、演芸、音楽の各ジャンルにおけるヒトの営みをいう。古い時代はさておき、近代において、芸能は日本と日本人に何をもたらしたのか。外国の芸能が日本に与えた影響は何か。そして時代の進展とともに、たとえば女性の進出のように、日本の芸能はどのような変貌を遂げたのか。映画、レコード、放送のメディアも大きな役割を持つ。行政の関与した事例も探りたい。これらは一例に過ぎないが、世上に現れたさまざまな実態を知るのに、年表は欠かすことができない。
 ところが、映画の年表ひとつを取り上げても、内容が緻密・膨大でありすぎて、問題点がぼやける。人が活躍する場でも、松竹や東宝の活動記録こそ整理されているが、消滅した市川少女歌舞伎やかたばみ座などの資料は入手難である。築地小劇場の過去や、現在でこそ活況を呈している落語の昔は、どうであったのか。来日音楽家の動きも知ってみたい。そうした多種多様な欲求に答える手掛かりとして、本書を作成した。
 ただしこの年表は、アメリカの提督ペリーが来航した嘉永六年(一八五三)に始まり、マッカーサー離日の昭和二十六年を経て、翌二十七年(一九五二)の日本独立で終わる。ちょうど百年間である。この間には、幕藩体制が崩壊して明治の世を迎え、文明開化が始まって新しい政治体制が確立する。国際社会へ躍り出る日本。戦争を経て焦土と化した国内。ようやく復興しはじめてテレビが出現してくる。その百年間の芸能の興亡の一端を、ささやかな本書が捉え得ていれば、幸いである。

●著者紹介●
倉田喜弘(くらた・よしひろ)日本芸能史研究 一九三一年 大阪府生まれ。大阪市立大学経済学部卒。日本放送協会に勤務後、芸能史研究に入る。著書『芝居小屋と寄席の近代—「遊芸」から「文化へ」—』他。

林 淑 姫(りん・しゅくき)日本近代音楽研究 東京生まれ。早稲田大学文学部卒。旧日本近代音楽財団日本近代音楽館主任司書を経て、明治学院大学大学院客員教授。編著『秋山邦晴「昭和の作曲家たち—太平洋戦争と音楽」』他。

【本書を推薦します】

『近代日本芸能年表』発刊によせて  皆川逹夫
 『近代日本芸能年表』原稿を拝見して、驚き入り、かつ感嘆した。一口に「芸能」と呼んでも、ここには能・歌舞伎からサーカス・手品までを含む「舞台芸能」あり、「映画」あり、「レコード」あり、「ラジオ」ありと、多角的な視野からひろく種々の事項が年代順に記されている。
 時代を一八五三年(嘉永六年)から一九五二年(昭和二十七年)までに区切っていることも、注目すべきことである。封建制をようやく脱したわが国が近代国家としての歩みをはじめ、あの戦争という悲劇後に復興をめざして立ちあがる、まさに激動の一〇〇年もの時の貴重な記録なのである。
 『芸能年表』といいながら、そこには政治やら経済やら軍事などがからみ合い、もつれあって、この時代に生きたすべての日本人、さらにはこの国を訪れた人々の息づかいまでが感じとられてくる。戦争が始まりかけた頃に成長したわたくし個人にとっても、自分が生きてきた姿を再生された思いがする。
 中には、思わず吹き出してしまう事項があったり、たとえ過去の話であっても憤りを抑えきれない事項があったりして、ついつい次の頁まで手がいってしまうのである。
 ご承知のように、編著者の倉田喜弘氏は芸能史研究の第一人者であられる。林淑姫氏は、明治期以来の新聞掲載芸術関連記事調査にかけて大のヴェテランである。今回の見事な『近代日本芸能年表』は、その倉田・林両氏の編著による書なればこそ実現できたものである。
 多少なりとも芸能、文化、さらには過去の日本の社会の動きに関心をもたれる向きには欠かすことのできない好出版である。
(立教大学名誉教授)

「余人をもっては替え難い」絶妙なバランス感覚  宮地正人
 今回、ゆまに書房から、倉田喜弘・林淑姫両氏の編著による『近代日本芸能年表』全二巻が刊行されると聞き、よろこんで推薦したい。編者の倉田氏には、長い間学恩を受け、どれほど手堅く資料を集め、徹底的な実証の中で史料集をつくり、また芸能史研究を前進させてきたか、知悉する立場に近代史研究者の私がいるからである。近代芸能の全般にわたる愛情のこもった広い視野と、確実な出典への尋常ならざる執念の到達点がこの『年表』に結実することになるのではなかろうか。今後、ある時期、ある分野における個別の研究はなるほど少しは進むかも知れないが、文化史もふくめた史学の生命ともいえる、「余人をもっては替え難い」全体を見わたす広角度の視界と絶妙なバランス感覚を同氏はもちあわせているのである。
 私の専門とするのは、芸能史というよりは政治史に近いが、社会史を基礎に政局史を組み立てることに腐心しており、芸能史はどうしても不可欠な知識となってくる。とともに、研究に使う材料が、日記だったり、書状であったり、巷間の風聞・流言を記録する「風説留」となる。幕末期でも、明治期でも、そして昭和期においても、年代を推定し、筆者・記録者の心理に迫ろうとする場合の手掛りが、そこでの役者の死亡記事だったり、上演歌舞伎の演目だったり、更に映画批評になるのである。研究者には、各人ごとの座右の書というものがある筈だが、私の場合は岩波の『近代日本総合年表』である。芸能関係の情報を調べるたびに、社会・芸能の欄を開きつづけ、手許の六十八年初版本は相当以前に表紙がなくなってしまっている。今回の『年表』は岩波のと同様一つ一つ典拠が示されているので、更に奧へ進むことが可能であると同時に、芸能活動にかかわる法令や行政の対応がその中にくみこまれている。本『年表』が、単に索引を利用して「引く」年表にとどまらず、じっくりと横によみこみ、分野史年表としてだけでなく、民衆の喜怒哀楽をふまえた総合的な通史への展望を開く「読む」年表としても十二分に活用されることを推薦者として期待したい。
(東京大学名誉教授)

本書の特色

●ぺリーからマッカーサーまでの100年にわたる
封建制瓦解のきっかけとなったといわれるペリーの浦賀来航の1853(嘉永6)年より、太平洋戦争後、日本が復興を目指して立ち上がった、マッカーサー離日の翌1952(昭和27)年の日本独立まで、いわゆる近代日本100年間にわたる、詳細な綜合芸能年表。

●近代日本のあらゆるジャンルの芸能を網羅
歌舞伎・文楽・能楽などの古典芸能はもちろん、新劇等の諸演劇や舞踊、邦楽・洋楽等の音楽、浪曲・落語等の寄席芸能、サーカス・手品までをも含む「舞台芸能」と、「映画」、「レコード」、「ラジオ」等あらゆる芸能をジャンル別に網羅。

●メディア史や政治史、文化史、民族史等、綜合的な通史研究にも必備
例えば「舞台芸能」では上演日や上演場所、作品名、作者、役者、演出者等を記載するばかりではなく、「入り」の状況やそれに関する法令の施行、行政の対応等々、さまざまな関連事項を掲載。綜合年表としても有用。

●「人名索引」及び「作品名索引」を附す
下巻には、年毎の物故者を編年体で掲載するとともに、検索の便を図るため、巻末に「50音順人名索引」及び「50音順作品名索引」を附す。

★各記事の日付は、「舞台芸能」では演目などの初日やイベントの実施された日、「映画」
では公開初日、「レコード」では発売日(月)、「ラジオ」では放送日、「物故者」では逝去の日を示します。
★各記事末尾の〔 〕内には、その記事の典拠を掲げています。ただし、「舞台芸能」
「映画」「レコード」「物故者」では、主な典拠である『東京朝日新聞』(のち『朝日新聞』)は省略しました。また「ラジオ」では、主な典拠である『読売新聞』は省略しました。

NCD:770
高校生向け

近代日本芸能年表<上> 舞台芸能/映画

刊行年月 2013年07月 定価19,800円 (本体18,000円) ISBN978-4-8433-4227-5
464頁

近代日本芸能年表<下> レコード/ラジオ/物故者/付属資料/典拠資料一覧/索引

刊行年月 2013年07月 定価19,800円 (本体18,000円) ISBN978-4-8433-4228-2
356頁