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叢書・近代日本のデザイン 昭和篇 第37巻

叢書・近代日本のデザイン 昭和篇 第37巻

[解説] 梅宮弘光 [解説] 沢良子

定価16,500円(本体15,000円) 
ISBN 978-4-8433-3842-1 C3370
A4判/上製
刊行年月 2012年03月

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本書の内容

家具と室内構成 建築資料叢書 川喜田煉七郎著 昭和六年
生活の新様式 住宅・家具 桑沢洋子編 昭和十二年

前者は、型而工房主催・国際建築協会後援で昭和六年六月に開催された講習会のうち、川喜田煉七郎が連鎖劇やドイツの左翼演劇人ピスカートアの演出にヒントを得たプレゼンテーション「新しい住宅建築と家具の講習会」をまとめたもので、初の単著にあたる。当時川喜田は、ウクライナ劇場国際設計競技で入賞を果たし、建築関係雑誌で旺盛な執筆活動を展開していた。本書では「家具の標準」「家具の構成と組み合わせ」「室内の構成」について、二百点超の図解を対応させつつ詳述。具体例(身辺の現実)の観察に始まり、抽象的思考、具体例(将来の理想)を提示するまでの川喜田煉七郎の思索のプロセスを、一九三〇年代における日本のモダニズムの流れのなかで捉え直す。後者は、住宅改良会機関誌『住宅』取材記者だった桑沢洋子が、『婦人画報』編集長中村正利の依頼を受けて、〈女性と服飾〉〈女性と台所〉という問題意識に比べ遅れていた〈女性と住居〉について「新時代の住生活の簡易化、能率化を女性に啓蒙する」意図で編纂したもの。同時代のドイツで、バウハウスの鐸々たるデザイナ~が表紙を手がけた雑誌『ノイエ・リニエ』にイメージを重ねながらも、当時の日本人の生活に浸透しはじめつつあったデザインへの意識を、桑沢はこの一冊で見事に表現している。本書に登場するのは当時第一線で活躍していた建築家・デザイナーら、小池新二、蔵田周忠、土浦亀城、山口蚊象、山脇巖、久米権九郎、堀口捨己、市浦健、谷口吉郎、山越邦彦、藤井厚二、関重広、山田守、龍居松之助、鈴木信次、以上十五名にのぼる。