ゆまに書房YUMANI SHOBOU ONLINE

関連情報

• 『書誌書目シリーズ108　鹿田松雲堂　古典聚目　全18巻』のカタログはこちらです。（pdf/2,345KB）

本書の内容

大阪の名古書肆「鹿田松雲堂」が発行した古書販売目録『古典聚目』（継続誌『古典』を含む）全89号・号外12号を復刻。『書籍月報』（既刊）の後続誌として大正・昭和戦前期の古書流通の動向を示す好資料。

明治42（1891）年から昭和18（1943）年まで、大阪の古書肆「鹿田松雲堂」が発行した古書販売目録・全89号および号外12号を収録。既刊『書籍月報』の継続後誌であり、前誌同様『国書総目録』未掲載の奇書や中国で直接仕入れた唐本を載せるなど、明治末から戦前・戦中期の古書の流通事情をうかがい知ることができる貴重資料である。

本書の特色

◆日本で最も早い時期の古書販売目録『書籍月報』（明治23年〜同41年）の改題後継誌であり、明治末から昭和戦時期にいたる古書価の推移、発行元である鹿田松雲堂の販売実態を一貫してとらえることができる。

◆本文中に中国で仕入れた希少な唐本が掲げられるなど、当時の時代背景も垣間見える。また、これに伴い販価に加えて掲載書目の内容が簡便に解説されるなど、前誌である『書籍月報』より体裁・内容の深化がみとめられる。

◆鹿田松雲堂は、幕末より続く古書肆であり、質・量ともにすぐれた書籍の提供を通じて著名な文人と交流を深めるなど、大阪の学術・文化の拠点でもあった。本書は大阪の文化史に関する資料でもあり、大正・昭和戦前期の文化事情をうかがい知ることができる。本書の序文などから当時の文化人との交流を窺い知ることができる。