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昭和文学史試論

昭和文学史試論
―ありもしない臍を探す

[著] 鳥居邦朗

定価3,080円(本体2,800円) 
ISBN 978-4-8433-4168-1 C3091
四六判/上製カバー装
刊行年月 2013年01月

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本書の内容

昭和十年代から第三の新人へと連なる文学史試論―太宰治研究の第一人者である著者の50年の思索の軌跡。

●著者略歴
鳥居邦朗(とりい・くにお)
1933(昭和8)年、静岡県生まれ。1964(昭和39)年、東京大学大学院博士課程修了。武蔵中学・高校教諭を経て、武蔵大学人文学部日本文化学科教授を務める。1989(平成16)年、退官。武蔵大学名誉教授。昭和初期、特に太宰治を中心に近代文学を研究。『日本近代文学大系39 佐藤春夫・室生犀星集』(注釈を担当、昭和48年、角川書店)。『鑑賞日本現代文学28 安岡章太郎・吉行淳之介』
(編者、角川書店、昭和58年)。『太宰治論─作品からのアプローチ─』(昭和57年、雁書館)。『昭和文学〈私〉の虚実』(昭和57年、桜楓社)。『定本佐藤春夫全集』(共編者、平成10~13年、臨川書店)など。

目次

文学史私見  昭和文学史試論─ありもしない臍を探す
 昭和十年代作家の動向
 散文におけるフレームの問題
 〈私研究〉は不要か
大正~昭和作家の自意識をめぐって─芥川・春夫・横光
 芥川龍之介と佐藤春夫
 世外人佐藤春夫と近代日本
 『文芸時代』における文体意識
 芥川の語り
 下人は盗人になれなかった─『羅生門』小論
 横光利一『紋章』─山下久内の自意識
戦前から戦後へ─私小説的意識の系譜
 戦前私小説との連続と断絶
 戦後における私小説的意識─『死の棘』を中心に
 『死の棘』島尾敏雄
 三島由紀夫と中世
 戦後文学における「第三の新人」の位置
 吉行淳之介における戦後
 吉行淳之介と第三の新人
 安岡章太郎と太宰治
 『私説聊斎志異』
太宰治の方法と意識
 『人間失格』を軸として
 太宰治論
 『逆行』の表現
 前衛としての太宰治
 迷走の四十年
日本的近代と小説(あとがきに代えて)