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最尖端民衆娯楽映画文献資料集 全18巻
揃定価289,300円(揃本体263,000円)
ISBN 978-4-8433-2087-7 C3374
A5判上製/函入
本書の内容
日本のサブカルチャーを再検証。明治・大正・昭和初期の日本映画と大衆娯楽、風俗に関する稀少文献集成。
監修のことば 牧野 守
一九一〇年代、明治期及び大正期は、日本が急激な近代化に直面する時代として特色付けられている。
その時代の華となったのが映画である。エンターテイメントという近代娯楽のトップバッターとして活キチ(映画ファン)が誕生することで当時の大衆娯楽の殿堂である映画館に観客が溢れ、ここで上映されたプログラムから時代の流行、風俗が生まれていった。この時代こそが、今日称される「シネマエイジ?映画黄金期」そのものの到来であった。
社会も世相も、家庭などの生活の文化そのものが、すべて近代都市の構造に規定され、映画は西欧化のショーウィンドウとなって、その尖端と認知された。フランス製作の犯罪映画「ジゴマ」が封切りされ、社会現象としてブームを巻き起し、その主人公をテーマとすることで歴史上にも話題として記録されるといった事件を始めとして、映画のスリル、サスペンス、意外性といった物語の展開に観客は熱中した。
やがてスクリーン上に女優の誕生による男女のラブロマンスやセックスアピールの作品が輸入、上映されてそのテンポやスピードに魅力されていった。それまで日本にはなかった妖婦役という新しい女性像が銀幕上に誕生、そのファッションやポーズとキャラクターも創造されることで、映画が全都の話題を独占することになった。
現在のマスメディアの原型であった映画の本質がこの時代にすべての可能性にチャレンジしたことで、今日の複雑な情報時代に到達していても、あらゆる問題を提起していることを無視することは出来ない。
【本書の特色】
★最尖端のマスコミュニケーションツール=映画をモデルケースとして時代に肉迫。
★大衆の嗜好、社会現象の形成、女優の登場、映像表現と女性美、映画と検閲 etc………、作品受容の歴史研究に新しい視点を提示。
★今日のサブカルチャー、マスコミュニケーションを見直すうえで必須の基礎文献資料集。