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歴代総理大臣伝記叢書 全32巻・別巻1

歴代総理大臣伝記叢書 全32巻・別巻1

[監修] 御厨貴

揃定価669,900円(揃本体609,000円) 
ISBN 978-4-8433-1775-4 C3323
A5判/上製/クロス装/函入
刊行年月 2005年06月

本書の内容

伊藤博文から鈴木貫太郎まで、戦前の全総理大臣の定本伝記集。数ある伝記の中から、今後、定本として将来に伝えていくべき最良の伝記のみを厳選。

【編集方針】
●資料的価値が高く事実確認が出来るもの、充実した内容で定評もあり、一般読者にとっても読みやすいものなど、今後の定本たるべき伝記を厳選。

●伝記の人物とほぼ同時代の人によって書かれたものを収録。これに該当するものがない場合には、戦後早くに書かれた伝記を収録。

●出来る限り全生涯を述べた伝記を収録。一冊で全生涯を逐えない場合は、複数冊を合冊。

*なお、阿部信行(一八七五~一九五三)には、伝記等の刊行がまったくないため、別巻「解題」にその閲歴等を含めて紹介の予定。

首相の伝記を読み比べよう ―刊行にあたって―
東京大学教授 御厨 貴 首相の伝記を読んでみたいなどと思うことが、最近はほとんどなくなってしまっていた。政治への関心があるにはあるのだが、統治の最高権力者に対する興味が失われて久しい。「山手線の運転手と同じ」とある首相経験者が言ったとか言わないとかなのだから。
 だが、21世紀に入って「変人」首相を迎えるに至って、状況は激変した。最高権力者のリーダーシップやパーソナリティ、その生い立ちなど、これを中心に日本の近代を再構成したら果たしてどうなるのか、どうやらあらたな関心が喚起されている。
 「ゆまに書房」の今回の企画は、戦前期の首相の伝記を集めたもので、入手困難なものを中心に、有名無名の伝記群の中から、当面読む価値のあるものをとりそろえた。
 正伝のあるものないもの、同時代の伝記作家の筆になるもの、側近や関係者がまとめたものなど、動機は様々だが、その由来もまた、歴代首相の人物像を彷彿させて、何だか、ゆかしい感じがする。
 元勲首相から軍人首相そして政党出身首相、はたまたテクノクラート首相、などなど、戦前期の首相をながめてみるのは、とても楽しい。これは本当に、エピソード満載の伝記のスタイルも手伝ってぜいたくな味わいのある試みである。
 是非とも多くの方々に読んで頂きたい。

歴代総理大臣伝記叢書 第1回配本 全9巻

刊行年月 2005年06月 揃定価150,700円 (揃本体137,000円) ISBN978-4-8433-1749-5 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

歴代総理大臣伝記叢書 第1巻 伊藤 博文 いとう ひろぶみ〔収録〕『孝子伊藤公』(末松謙澄著・博文館・一九一一年)

刊行年月 2005年06月 定価23,100円 (本体21,000円) ISBN978-4-8433-1779-2 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

伊藤博文(一八四一~一九〇九)。公人としての伊藤の功績を顕彰する伝記は数多く著されているが、本書は「私人」として、家庭生活を主軸として叙述されたもの。伊藤が父母、妻子など家族に宛てた書簡を編年で多数盛り込み、ここから生活人としての伊藤の生涯が描かれる。あわせてその私生活から明治政治史を検証する趣も備え、「明治の元勲・伊藤博文」を楽屋裏から観た明治政治史の貴重資料とも言うべき興味深い伝記。

歴代総理大臣伝記叢書 第2巻 黒田 清隆 くろだ きよたか〔収録〕『明治功臣録 玄の巻』〈抄〉(明治功臣録刊行会・一九一五年)/『明治偉傑集 上巻』〈抄〉(松栄閣書房・一九二六年)/『天下を取つた人々 1』〈抄〉(原田指月著・文武書院・一九二九年)

刊行年月 2005年06月 定価8,800円 (本体8,000円) ISBN978-4-8433-1780-8 C3323
A5判/上製/クロス装/函入 ※在庫僅少

黒田清隆(一八四〇~一九〇〇)。黒田には伝記刊行会等による正伝が無く、単独で著された伝記も数少ない。本叢書では大正、昭和初期に編まれた明治元勲の列伝、歴代総理伝の中から黒田についての伝記部分を抄録した。「維新三傑」に次ぐ薩摩閥の代表者にして、北海道開拓に大きな足跡を残しながらも、後半生は不本意な政治生活を送った黒田について、次代の評をここではまとめた。

歴代総理大臣伝記叢書 第3巻 山県 有朋 やまがた ありとも〔収録〕『山県元帥』(杉山茂丸著・博文館・一九二五年)

刊行年月 2005年06月 定価23,100円 (本体21,000円) ISBN978-4-8433-1781-5 C3323
A5判/上製/クロス装/函入 ※品切れ

山県有朋(一八三八~一九二二)。著者杉山茂丸は、福岡出身で頭山満の莫逆の友。明治から昭和初期にかけて、「政界の黒幕」として、その裏面で奔走した人物。「藩閥」の雄・山県は、著者にとって一面では「郷国の先輩の敵」(本書自序より)とも言うべき人物であるが、明治年間に時には提携し、日清、日露の戦勝を支えぬいた仲。その杉山が綴った「山県伝」。特に巻末に収められた「著者の追憶」は、両人の交渉を通して明治政治、外交の裏面を生々しく伝える注目すべき内容。

歴代総理大臣伝記叢書 第4巻 松方 正義 まつかた まさよし〔収録〕『明治功臣録 天之巻』〈抄〉(明治功臣録刊行会・一九一五年)/『天下を取つた人々1』〈抄〉(原田指月著・文武書院・一九二九年)

刊行年月 2005年06月 定価6,600円 (本体6,000円) ISBN978-4-8433-1782-2 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

松方正義(一八三五~一九二四)。松方には、徳富蘇峰監修で、戦後も数度復刻されている『公爵松方正義伝』や多くの関係資料が網羅された『松方正義関係文書』がある。ここでは『明治功臣録』から長州閥の巨頭・井上馨と併せてまとめられた「井上侯と松方侯」。『天下を取つた人々』から「公爵松方正義」を収録。主に財政家としての松方に対する次代の評をまとめた。

歴代総理大臣伝記叢書 第5巻 大隈 重信 おおくま しげのぶ〔収録〕『大隈重信』(渡辺幾治郎著・大隈重信刊行会・一九五二年)

刊行年月 2005年06月 定価18,700円 (本体17,000円) ISBN978-4-8433-1783-9 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

大隈重信(一八三八~一九二二)。大隈研究の根本資料を整理する機会に恵まれ、数種の大隈伝を執筆してきた著者が、様々な制約が解けた戦後、新たな視点から描いた「大隈重信伝」。「大隈資料とその一代の事績、思想の再検討」(本書より)を志し、「近代日本史上におけるかれ(大隈)の真価を究め、かれの正しい意思」を伝えるべく著わされた大隈に関する伝記の決定版。

歴代総理大臣伝記叢書 第6巻 桂 太郎 かつら たろう〔収録〕『桂大将伝』(杉山茂丸著・博文館・一九二四年)

刊行年月 2005年06月 定価31,900円 (本体29,000円) ISBN978-4-8433-1784-6 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

桂太郎(一八四七~一九一三)。「ニコポン」と呼ばれ、政界操縦策に長けた軍人政治家桂を、「政界の黒幕」杉山が描いた異色の伝記。「日露戦争を其当初より設計したる当の責任者として」「離るべかざる地位にあつた」(序言より)両者の視点から明治期の軍政、軍部と政治の関り、また著者が心血を注いだ日露戦争、韓国併合の問題が、桂を主軸として明らかにされる異色の伝記。

歴代総理大臣伝記叢書 第7巻 西園寺公望 さいおんじ きんもち〔収録〕『西園寺公望自伝』(小泉策太郎筆記、木村毅編・大日本雄弁会講談社・一九四九年)

刊行年月 2005年06月 定価13,200円 (本体12,000円) ISBN978-4-8433-1785-3 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

西園寺公望(一八四九~一九四〇)。西園寺の口述を、大正・昭和初期の政党政治家で、幸徳秋水との交遊や政界切っての策士として知られた小泉策太郎が筆記。これを木村毅が編集したもの。敗戦後の「時勢の一変」により、公表可能となった自伝。西園寺の肉声を通して幕末以来の近代日本の政情、政界人物月旦が縦横に語られる貴重な証言。

歴代総理大臣伝記叢書 第8巻 山本権兵衛 やまもと ごんべえ〔収録〕『英傑山本権兵衛』(鷲尾義直著・牧書房・一九四一年)

刊行年月 2005年06月 定価14,300円 (本体13,000円) ISBN978-4-8433-1786-0 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

山本権兵衛(一八五二~一九三三)。犬養毅を畏敬する著者が、それに並ぶ近代日本の英傑と観る山本権兵衛を描いた伝記。「我が海軍育ての親であり、海国日本の大恩人」(本書より)を、本人の直話や海軍関係者、側近、知人、家族の逸話を中心として、「権兵衛伯概観」「武人権兵衛伯」「政治家権兵衛伯」「人間権兵衛伯」に編立てして、描き出した「英雄伯(山本)の全貌」。

歴代総理大臣伝記叢書 第9巻 寺内 正毅 てらうち まさたけ 〔収録〕『父子寺内元帥』(片倉藤次郎・アジア青年社・一九四四年)

刊行年月 2005年06月 定価11,000円 (本体10,000円) ISBN978-4-8433-1787-7 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

寺内正毅(一八五二~一九一九)。本書は、「父子伝」の体裁を取っているが、父子別々に叙述され、子の寿一より正毅に多くの紙幅を割いている。その寺内正毅の典型的な長州閥軍人としての栄達、韓国統監から朝鮮総督を経て首相の印綬を帯び、総辞職直後の死去までを描く。同内閣の直面した難問題、鄭家屯事件、シべリア出兵、米騒動等個別に整理され、彼の内閣時代に関し、簡便に纏められた好著。

歴代総理大臣伝記叢書 第2回配本 全7巻

刊行年月 2006年02月 揃定価168,300円 (揃本体153,000円) ISBN978-4-8433-1776-1 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

歴代総理大臣伝記叢書 第10巻 原 敬(上) はら たかし〔収録〕『原敬全伝』天・地篇(菊池悟郎、溝口白羊著・日本評論社出版部・一九二二年)

刊行年月 2006年02月 定価23,100円 (本体21,000円) ISBN978-4-8433-1788-4 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

原敬(一八五六~一九二一)。その死去直後に編まれた伝記。天篇は、原暗殺事件の一部始終、その反響を描き、同事件に関する一級資料ともいうべき内容。また地篇は、原の生涯を細大漏らさず描く。本書は「僅に一節数十行の為にも東奔西走十数人を歴訪して」「各様の談話を聴取し」、「比較的真実に近いと信じられるものを選択取捨」(本書より)した労作とも言える伝記である。

歴代総理大臣伝記叢書 第11巻 原 敬(下) 〔収録〕 同上

刊行年月 2006年02月 定価19,800円 (本体18,000円) ISBN978-4-8433-1789-1 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

歴代総理大臣伝記叢書 第12巻 高橋 是清 たかはし これきよ〔収録〕『高橋是清伝』(麻生大作著・高橋是清伝刊行会・一九二九年)

刊行年月 2006年02月 定価22,000円 (本体20,000円) ISBN978-4-8433-1790-7 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

高橋是清(一八五四~一九三六)。「生れながら数奇なる運命児」(本書より)高橋には、数種類の伝記が存在するが、本書は昭和四年に刊行されたもの。銀行家から政界に転じ、蔵相、首相を歴任し、田中義一内閣時の金融恐慌には、請われて蔵相となり、冷静な判断で短期間に混乱を収拾したその手腕が活写される。一旦政界を引退した後、財政家として再任の気運が高まりつつある中で編まれた伝記。

歴代総理大臣伝記叢書 第13巻 加藤友三郎 かとう ともさぶろう 〔収録〕『元帥加藤友三郎伝』(元帥加藤友三郎伝記編纂委員会編・一九二八年)

刊行年月 2006年02月 定価15,400円 (本体14,000円) ISBN978-4-8433-1791-4 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

加藤友三郎(一八六一~一九二三)。首相在任中、死去した加藤友三郎の五周年祭を記念して編纂。海軍軍人としての閲歴、日本海海戦の活躍、軍政家として特にワシントン会議での軍縮条約締結に尽瘁する姿が描かれる。また首相として最後までシベリア撤兵、陸海軍の軍縮に意を注ぎ、行財政整理をも推進しようとする姿から、戦間期の協調志向の内閣方針を描く。

歴代総理大臣伝記叢書 第14巻 清浦 奎吾 きようら けいご〔収録〕『子爵清浦奎吾伝』(後藤武夫・日本魂社・一九二四年)/『奎堂夜話』(清浦奎吾・今日の問題社・一九三八年)

刊行年月 2006年02月 定価29,700円 (本体27,000円) ISBN978-4-8433-1792-1 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

清浦奎吾(一八五〇~一九四二)。第二次護憲運動の「敵役」として悪名高い清浦内閣であるが、『子爵清浦奎吾伝』は、藩閥、政党その他一切の縁故なく、実力のみで首相にまで登った清浦を好意的立場から叙述。特にその議会解散に至る経緯を清浦の側から描く貴重な資料。また晩年、往時を回想し、自らの所懐を述べる『奎堂夜話』も併録、その全貌を伝える。

歴代総理大臣伝記叢書 第15巻 加藤 高明 かとう たかあき〔収録〕『加藤高明伝』(加藤高明伝刊行会編・一九二八年)/『加藤高明』(杉謙二編・加藤高明刊行会・一九二六年)

刊行年月 2006年02月 定価33,000円 (本体30,000円) ISBN978-4-8433-1793-8 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

加藤高明(一八六〇~一九二六)。護憲三派内閣の首班となり、後に憲政会単独内閣を組織中に任半ばで倒れ死去した直後に編纂。その出自を記述した緒篇に続き、本篇で生い立ちから死去まで親近者の回想等が綴られる。日露戦後以降、加藤が携わった重要国策について、第一、第二護憲運動など大正期の政局と外交に就いて詳細な記述が見られる貴重文献。また同時期、杉謙二編にかかわる『加藤高明』もあわせて収録。

歴代総理大臣伝記叢書 第16巻 若槻礼次郎 わかつき れいじろう〔収録〕『平民宰相若槻礼次郎』(尼子止著・モナス・一九二六年)

刊行年月 2006年02月 定価25,300円 (本体23,000円) ISBN978-4-8433-1794-5 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

若槻礼次郎(一八六六~一九四九)。若槻の自伝は、『古風庵回顧録』が有名であるが、本書は第一次若槻内閣成立時に著わされた伝記。その生い立ちから大蔵官僚として累進、蔵相となり政界入りし、内相、憲政会総裁となり、首相就任までを描く。「平民宰相・若槻」が同時代から、いかに見られ、期待されたかを知る好資料。

歴代総理大臣伝記叢書 第3回配本 全6巻

刊行年月 2006年06月 揃定価139,700円 (揃本体127,000円) ISBN978-4-8433-1777-8 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

歴代総理大臣伝記叢書 第17巻 田中義一 たなか ぎいち(上)〔収録〕『田中義一伝』(河谷従雄著・田中義一伝編纂所・一九二九年)

刊行年月 2006年06月 定価22,000円 (本体20,000円) ISBN978-4-8433-1795-2 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

田中義一(一八六四~一九二九)。田中義一の伝記は、一九五七年にも同伝記刊行会から刊行されているが、これは死去直後の一九二九年に刊行されたもの。田中内閣時代は、第二七から三七章までに詳述され、金融恐慌への迅速な対応、東方会議開催、山東出兵、不戦条約調印など重要事績に触れる。辞職のきっかけとなった「満州某重大事件」についても、当時の制約を受けながらも盛り込まれる貴重な伝記。

歴代総理大臣伝記叢書 第18巻 田中義一(下) 〔収録〕同上

刊行年月 2006年06月 定価22,000円 (本体20,000円) ISBN978-4-8433-1796-9 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

歴代総理大臣伝記叢書 第19巻 浜口 雄幸 はまぐち おさち〔収録〕『平民宰相浜口雄幸』(尼子止著・宝文館・一九三〇年)

刊行年月 2006年06月 定価26,400円 (本体24,000円) ISBN978-4-8433-1797-6 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

浜口雄幸(一八七〇~一九三一)。「己れを持すること聖の如く」、「国家の政治を思ふ外更に私心なき」、「偉大なる人格者」(本書より)、浜口の刻苦勉励の半生と、昭和初年の混迷する内外政「あらゆる方面に国難来の絶叫される時」、難局に当たる姿をリアルタイムで描く。金解禁問題やロンドン軍縮会議について記述し、同時代の「ライオン首相」への期待を込めて著された伝記。

歴代総理大臣伝記叢書 第20巻 犬養 毅 いぬかい つよし〔収録〕『犬養毅伝』(鵜崎熊吉著・誠文堂・一九三二年)

刊行年月 2006年06月 定価26,400円 (本体24,000円) ISBN978-4-8433-1798-3 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

犬養毅(一八五五~一九三二)。著者の成稿を犬養本人が閲読、暗殺直後に刊行される。第一章に始まり、前・中・後期の三篇と別篇、最後に犬養の「逸話と警句」、年譜が置かれる。犬養自身が補足した箇所もあり、事実関係には定評がある。第一回総選挙当選以後、二度の護憲運動の中心、押されて政友会総裁、首相となり、五・一五事件の凶弾に倒れるまでの政党政治家としての生涯が、各期の特記事項を中心に巨細に語られる。犬養研究の基礎文献。

歴代総理大臣伝記叢書 第21巻 斎藤 実 さいとう まこと〔収録〕『巨人斎藤実』(村上貞一著・新潮社・一九三七年)

刊行年月 2006年06月 定価17,600円 (本体16,000円) ISBN978-4-8433-1799-0 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

斎藤実(一八五八~一九三六)。斎藤には、浩瀚な同刊行会及び同子爵記念会の伝記があるが、本書は二・二六事件の凶弾に斃れた一年後、斎藤に親炙した著者が著したもの。海軍の軍政畑を歩み、次官、大臣を長く務めた後、朝鮮総督を経て、五・一五事件後、挙国一致内閣を組織。陸軍台頭の著しい中、「現状維持」を模索し難局に当たる状況をくわしく紹介する。

歴代総理大臣伝記叢書 第22巻 岡田 啓介 おかだ けいすけ〔収録〕『岡田啓介』(岡田大将記録編纂会編・一九五六年)

刊行年月 2006年06月 定価25,300円 (本体23,000円) ISBN978-4-8433-1800-3 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

岡田啓介(一八六八~一九五二)。没後一周忌に企画される。逐年的ではなく「事績の大いなるものを中心に重点的に記述することによって故人を描写する方法」(本書より)。「公私両面で故人に交誼のあった方々をそれぞれのグループに分ち、縦横に故人を語って」もらう方法をとる。海相としてロンドン軍縮条約調印に尽力、中間内閣として陸軍専横と対峙、終戦工作に奔走した平和を志向する提督の姿を活写。

歴代総理大臣伝記叢書 第4回配本 全10巻・別巻1

刊行年月 2006年12月 揃定価211,200円 (揃本体192,000円) ISBN978-4-8433-1778-5 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

※全10巻のみの場合、
2006年12月刊行、揃ISBN4-8433-2298-9です。

※別巻を2007年1月に刊行後、全10巻・別巻1で第4回配本としました。

歴代総理大臣伝記叢書 第23巻 広田 弘毅 ひろた こうき 〔収録〕『広田弘毅伝』(沢田謙・歴代総理大臣伝記刊行会・一九三六年)

刊行年月 2006年12月 定価15,400円 (本体14,000円) ISBN978-4-8433-1801-0 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

広田弘毅(一八七八~一九四八)。広田の伝記は戦後もいくつか上梓されているが、ここでは彼の首相在任中に出版された本書を加えた。叙述の半ばまで広田の青少年期に割かれ、その人格形成が浮き彫りとなる。また外交官として、特に対ソ外交の活躍、二・二六事件直後の組閣と陸軍の容喙等の事実が述べられる。本書では「人口問題」が当時の日本の難題であり、この打開のため「領土拡張」も赤裸々に展開されている。当時の「肉声」を伝える伝記。

歴代総理大臣伝記叢書 第24巻 林 銑十郎 はやし せんじゅうろう 〔収録〕『宰相林銑十郎』(佐伯平造、栄谷貞吉・静軒会・一九三七年)

刊行年月 2006年12月 定価13,200円 (本体12,000円) ISBN978-4-8433-1802-7 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

林銑十郎(一八七六~一九四三)。満州事変に際し、朝鮮軍司令官として独断で満州に進軍、「越境将軍」と呼ばれ、その後宇垣内閣流産後、大命を受けて組閣。反政党色が著しく、その切り崩しのため、予算成立直後、議会を「食い逃げ解散」。かえって既成政党の圧勝を招き、総辞職。本書は、内閣成立後に著わされた林に関する数少ない貴重文献である。

歴代総理大臣伝記叢書 第25巻 近衛 文麿 このえ ふみまろ〔収録〕『近衛文麿 上・下』(矢部貞治・弘文堂・一九五二年)

刊行年月 2006年12月 定価33,000円 (本体30,000円) ISBN978-4-8433-1803-4 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

近衛文麿(一八九一~一九四五)。出生から自決までの近衛の全生涯を網羅した決定版ともいえる伝記。本書序言に「近衛公の活躍された時代は、日本が旭日昇天から奈落の底に墜ちた急転変の時期」で「この伝記はおのずから日本の盛衰史となるであろう」とある通り、近衛の政治生活から昭和日本の「破局」を照射する内容。「近衛伝」に止まらない昭和戦前期の貴重な資料とも言うべき文献である。

歴代総理大臣伝記叢書 第26巻 平沼騏一郎 ひらぬま きいちろう 〔収録〕『平沼騏一郎回顧録』(平沼騏一郎回顧録編纂委員会編・一九五五年)

刊行年月 2006年12月 定価19,800円 (本体18,000円) ISBN978-4-8433-1804-1 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

平沼騏一郎(一八六七~一九五二)。右翼的傾向からその組閣が、一部から危惧された平沼内閣。しかし当時の軍部主導の「革新政策」と距離を置こうとして、外交処理で閣内対立のため下野。本書は、平沼が自らの半生を語ったふたつの談話録(戦時下一九四二~三年、巣鴨収監中一九五二年)を中心に構成。

歴代総理大臣伝記叢書 第27巻 米内 光政 よない みつまさ 〔収録〕『一軍人の生涯』(緒方竹虎・文藝春秋新社・一九五五年)

刊行年月 2006年12月 定価14,300円 (本体13,000円) ISBN978-4-8433-1805-8 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

米内光政(一八八〇~一九四八)。昭和期海軍の良心を代表し、戦争終結に大きく寄与した米内光政の「古典的伝記」。「三国同盟阻止時代」「米内内閣時代」「近衛内閣から東条内閣時代」「小磯米内内閣時代以後」「軍人としての米内光政」「人間としての米内光政」等、米内の生涯のうち、昭和の戦乱期を中心に叙述。その追悼文として名高い小泉信三「米内光政のこと」も収録される。

歴代総理大臣伝記叢書 第28巻 東条英機(上)とうじょう ひでき〔収録〕『東条英機』(ロバート・J・C・ビュートー、木下秀夫訳・時事通信社・一九六一年)

刊行年月 2006年12月 定価14,300円 (本体13,000円) ISBN978-4-8433-1806-5 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

東条英機(一八八四~一九四八)。日米開戦を指導した人物として、悪評高い「東条英機」を戦後、初めて真正面から取り上げた「古典的伝記」。東条の「思想と行動」を社会背景から説き起こし、日米交渉の行き詰まりから東条内閣の成立、その戦争指導、敗戦後の東京裁判における東条の姿勢を描写。なお客観的評価の困難な時期に、戦時下対日戦にも従事したアメリカ人研究者の視点から、東条の内面にも推量を加えながら論評した東条研究の基礎資料。

歴代総理大臣伝記叢書 第29巻 東条英機(下)〔収録〕同上

刊行年月 2006年12月 定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1807-2 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

歴代総理大臣伝記叢書 第30巻 小磯国昭(上)こいそ くにあき〔収録〕『葛山鴻爪』(小磯国昭自叙伝刊行会編・一九六三年)

刊行年月 2006年12月 定価20,900円 (本体19,000円) ISBN978-4-8433-1808-9 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

小磯国昭(一八八〇~一九五〇)。戦時下、東条の後を受けて組閣。精彩に欠く戦争指導のため退陣。巣鴨収監中に自らの半生を綴ったのが本書。小磯が関与した軍内部の動き、特に満州事変前後の内実がくわしく説明される。事実誤認も見られるが、昭和戦前期の一級資料。当時の国防の最前線「満州」「朝鮮」に関しても貴重な証言を残す。

歴代総理大臣伝記叢書 第31巻 小磯国昭(下)〔収録〕同上

刊行年月 2006年12月 定価19,800円 (本体18,000円) ISBN978-4-8433-2042-6 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

歴代総理大臣伝記叢書 第32巻 鈴木貫太郎 すずき かんたろう 〔収録〕『鈴木貫太郎伝』(鈴木貫太郎伝記刊行委員会・一九六〇年)

刊行年月 2006年12月 定価30,800円 (本体28,000円) ISBN978-4-8433-2043-3 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

鈴木貫太郎(一八六七~一九四八)。高宮太平の初稿を関係者が閲読、改めて高宮が手を加えた上に、特に終戦時の内閣時代について、書記官長迫水久常が入念に修正整理に当たって日の目を見た伝記。その作成過程からも伺われるように「鈴木内閣の最大の事績」「終戦の大業」に関わる「内閣篇は、終戦に関する歴史として、最も権威あるものたらしめようと企図」された。「鈴木内閣」の記録を集大成した貴重文献。

歴代総理大臣伝記叢書 別巻 解題 付 歴代総理大臣伝記文献一覧

刊行年月 2007年01月 定価13,200円 (本体12,000円) ISBN978-4-8433-1951-2 C3323
A5判/上製/クロス装/函入

本シリーズでは、一人の総理大臣について、複数の伝記から一冊の伝記を選定しました。別巻では、その選定過程であたった種々の伝記の紹介を交えながら、収録された各伝記を、その人物の基礎資料としての観点から論じます。総理大臣研究を志す人にとっては入門書の役割もはたす伝記解題集です。