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御上亰之時毎日記【new!】

近世日朝交流史料叢書 Ⅲ
御上亰之時毎日記【new!】

[編著] 田代和生(慶應義塾大学名誉教授)

定価9,350円(本体8,500円) 
ISBN 978-4-8433-6485-7 C3321
A5判/並製/カバー
刊行年月 2023年08月

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本書の内容

朝鮮侵略後、初めて日本人が朝鮮の都まで行くことを許された、寛永六年(一六二九)「日本国王使」の唯一無二の記録の続編。副使役を務めた宗家の家老杉村采女の差配により、その家人が書き留めた「私的」日記。近世日朝関係を探るための第一級史料。

※御上亰之時毎日記・・・「ごじょうけいのときまいにちき」と読みます。

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寛永6(1629)年の使節の全体像が浮かび上がる画期的史料。

本書の特色と内容

本書は、寛永6年対馬から朝鮮国の都(漢城)を往復した「日本国王使」の副使役、杉村采女家に伝わる『御上亰之時毎日記』の全文翻刻である。前回刊行の『方長老上京日史・飲冰行記』は、同年の「日本国王使」正使、規伯玄方とその応接官、鄭弘溟の記録であった。今回の『御上亰之時毎日記』と併せ読むことで、江戸時代唯一の漢城までの日本人使節の全体像が鮮明に浮かびあがってくる。
●底本
『御上亰之時毎日記』(ごじょうけいのときまいにちき) 長崎県対馬歴史研究センター所蔵本(杉村家文書)。
●「解読編」と「影印編」に分けて収録
「解読編」は読み下し文と現代語訳及び註からなる。原文に平仮名で書かれた朝鮮音は語学史研究に貴重な史料であるため、「朝鮮音」の項目をもうけた。なお、底本の写真を掲載した「影印編」と原文通り翻刻した「原文校訂編」も収録し、後学の一助とした。
●編者による詳細な解説と索引
編者による、著者と史料についての時代背景に触れた詳細な解説と、史料活用の便宜を図るための索引を付した。
●『御上亰之時毎日記』は、寛永6年の使行記録であるが、前回刊行の正使規伯玄方の『方長老上京日史』と全く異なるのは以下の点である。
【1】正使玄方の『方長老上京日史』が、帰国後かなりの歳月を経て対馬藩主に上呈された「公的」報告書であるのに対し、『御上亰之時毎日記』は副使役を務めた宗家の家老杉村采女の差配によりその家人が書き留めた「私的」日記である。
【2】内容も、杉村采女の意図に従い、道程の観察、具体的な接待内容や交渉ごと、それらをめぐる感情の起伏や使行員の雑談、朝鮮側高官との仲介を務める倭学訳官(日本語通事)らの物言いに至るまで、その現場にいるものならではの具体的な体験が書かれている。