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関連情報

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• 書誌書目シリーズ114　中古中世散文索引選―小山田与清『群書捜索目録』Ⅰ―全6巻
• 書誌書目シリーズ115　和漢仏書総合索引『文峰四臨』―小山田与清『群書捜索目録』Ⅱ―全16巻

本書の内容

総計二八冊。『群書捜索目録』中、現存部分最大の索引。四九部の和歌作品を検索対象とし、冒頭に付された目録では、使用した底本を明記。近世期の和歌の語句索引としては、最大規模の索引の一つ。

［編・解題］梅田 径 国文学研究資料館プロジェクト研究員
【検索対象作品】
後拾遺和歌集　詞花和歌集　金葉和歌集　千載和歌集　新勅撰和歌集　信明集　藤原義孝集　仲文集　源順集　経衡集　忠盛集　大江匡衡集　二条大皇大后宮大弐集　待賢門院堀川集　二条院讃岐集　小侍従集　和泉式部集　円光大師空華集　閑谷集　寂然法師集　寂蓮法師集　兼好法師集　新撰六帖　能宣集　為頼集　元輔集　兼盛集　伊勢大輔集　康資王母集　弁乳母集　出羽弁集　祐子内親王家紀伊集　源孝範集　常縁集　慕京集　桂林集　李花集　隆信集　赤染衛門集　出観集　為忠家初度百首　為忠家後度百首　堀河院初度百首　永久四年百首　亜槐集　他阿上人歌集　他阿上人四十八願和歌　藤原隆祐朝臣集　藤原光経集

　歌集を対象とした索引が近世に多数編まれていたことは、これまで復刻してきた宮内庁書陵部蔵『類標』や「群書捜索目録」からも明らかだろう。その中でも、和歌集を対象とする索引は多種に及ぶ。近世には岸本由豆流編「（木＋在）園類纂」や、六十七冊にも及ぶ足代弘訓編『歌辞類聚』のように大部の索引も制作されたことが知られている。
　今回復刻する『二編歌集類語』は小山田与清の索引叢書である「群書捜索目録」中、現存部分最大の索引であり、地名部を含めて二八冊にも及ぶ。冒頭に付された目録には、検索対象とする著作とその底本が記されており、勅撰集、私家集、百首歌を中心に四九部の和歌作品を検索対象とする、近世期に制作された和歌の語句索引としては非常に大規模なものである。
　検索対象の多くは群書類従本に依拠するが、その他に写本および印本も含まれていることが知られている。それだけではなく、ごくわずかではあるが彰考館文庫に直接の索引依拠本が現存しており、小山田与清の索引類が校合本文を基盤としていたことが判明する。蔵書家、随筆家、歌学者として名をあげた小山田与清の学知と蔵書利用の実態を知る上でも重要な資料である。
　『二編歌集類語』は巻ごとにイロハ順で整理され、末尾に地名部が付されている。他の索引と異なり網羅的な語句索引になっているため、和歌の句頭・句末に偏らない語句と文章を検索できる。全文検索とは異なる、索引ならではの実践的な枕詞の利用例や序詞の発見、和歌独自の表現の検出など多様な用途が期待される。

【本書の特色】

●極めて状態のよい国立国会図書館蔵本を底本に採用。
●他種多様な歌語・特異表現を和歌と詞書を分けずに立項。
●「群書捜索目録」中最大規模の冊数と項目数。
●彰考館文庫現蔵の索引依拠本によって、索引と依拠本の対応が判明。
●重要な資料である『二編歌集類語』の解題を最終巻に付す。