ゆまに学芸選書ULULA 12
江戸遊里の記憶―苦界残影考
定価2,420円(本体2,200円)
ISBN 978-4-8433-5160-4 C1321
四六判/上製/カバー
刊行年月 2017年06月
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本書の内容
遊廓の地霊にひそむ悲しみを繰り返してはならない。江戸時代に栄えた全国各地の遊里を訪ね歩き、歴史と文化の光と影をあぶりだす。 過去の現実と向き合い、現代に語り継がれる廓の物語。
【本書に登場する遊里】
●遊廓吉原(東京都台東区)
●花街柳橋(東京都台東区)
●日光街道千住宿(東京都荒川区)
●中山道板橋宿(東京都板橋区)
●甲州街道内藤新宿(東京都新宿区)
●東海道品川宿(東京都品川区)
●北国街道串茶屋(石川県小松市)
●院内銀山(秋田県湯沢市)
●薩摩山ケ野金山(鹿児島県霧島市)
●筑豊炭鉱直方(福岡県福岡市)
●佐渡の金山相川(新潟県佐渡市)
●庵唄城端(富山県南砺市)
●ハイヤ節田助(長崎県平戸市)
●桃源郷平潟(茨城県北茨城市)
●縛られ地蔵の海福浦(石川県羽咋郡)
●北前船と遊女能代(秋田県能代市)
●津波に消えた女郎町鍬ケ崎(岩手県宮古市)
◆著◆ 渡辺憲司 自由学園最高学部長・立教大学名誉教授
目次
はじめに―廓噺「辛からん事を人情深く」
第一章 遊里の光と影
第一節 吉原歴譜光陰
第二節 吉原、大村庵閉店余話
第三節 柳橋残香
第四節 大門残滓
第二章 苦界紀行
第一節 泪橋から泪橋―吉原・千住・板橋・新宿・品川
第二節 北国街道串茶屋遊女の墓
第三節 院内鉱山の自由
第四節 薩摩山ケ野繁栄の影
第五節 筑豊炭鉱直方の近代無惨
第三章 遊女悲歌
第一節 佐渡悲恋
第二節 城端庵唄
第三節 田助ハイヤ節
第四章 海を見る遊女
第一節 桃源郷平潟の盛衰
第二節 福浦縛られ地蔵の海
第三節 能代旅女と北前船
第四節 津波に消えた女郎町宮古、鍬ケ崎
第五節 豪雪の海を見る八戸、小中野の娘たち
あとがき―「闇の夜は吉原ばかり月夜かな」考