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幕末邦訳聖書集成 全27巻・別冊1

幕末邦訳聖書集成 全27巻・別冊1

[監修] 永嶋大典

揃定価315,700円(揃本体287,000円) 
ISBN 978-4-89714-803-8 C3380
A5判/上製
刊行年月 1999年01月

関連情報

本書の内容

幕末邦訳聖書集成 第1回配本・・・在庫僅少
幕末邦訳聖書集成 第2回配本・・・品切れ


近代日本語の成立を「聖書から読む」
国語・キリスト教学必備の文献


邦訳聖書は語彙の宝庫 松岡洸司
ゆまに書房から刊行されている「近代邦訳聖書集成」の新約聖書「馬大伝」(1872)と「約翰伝(1878)を見て、訳語で目に付いたものを挙げてみると、

1. キリスト教で用いられている術語=天国・預言者・聖書・十字架・異邦人・福音・愛・悪・偽善者・安息日・主 など。
2. 動詞の連用形を用いて、一つの造語をつくっているもの=証(あかし)・贖(あがない)・栄(あがめ)・奇蹟(しるし)・審判(さばき)・誓(ちかい)・安慰(なぐさめ)・報賞(むくい)・福(さいわい)・和平(やすらぎ)・清潔 (きよさ)・霊魂(たましい)・生命(いのち)・休徴(しるし)など。

この傾向は聖書の特徴でもある。

3. 人名を漢音表記で表したり、外来語をルビで便用したりしているもの=耶蘇(いえす)・餅(パン)など。
4. 漢字二語を和語で説明しているもの=病者(やむるもの)・牧者(ひつじかい)・貧者(まずしきもの)・聖父(きよきちち)など。
5. 句語として見るべきもの=永命(かぎりなきいのち)・神の国・主の道。
6. 外来語の出現=バプティスマ(洗礼)

 以上はざっと目に付いたものであるが、翻訳の影響関係、翻訳文体、あるいは訳語の方法についてなど、次々と問題提起がなされるという意味で、邦訳聖書は、語彙史・国語史の研究にとっても、貴重な資料であるといえる。

【編集方針】
和訳聖書の系譜を辿るとき、中心となるのは明治年間に出された翻訳委員会によるものであるが、これを近代日本語比較研究の資料として見るとき、委員会訳が原本として利用した幕末から明治前期にかけての多種の聖書の存在は見逃すことができない。これらは、モリソン・ギュツラフ・ウィリアムズ等、日本に来航し伝道したプロテスタントの宣教師たちによって、長年の労苦の後に編纂されたものである。委員会訳に引き続いて、今回初期個人訳聖書を網羅し復刻刊行することにより、語彙史資料としてのよりいっそうの充実をはかり、近代日本語研究者に貢献することを期待する。また、解説においては、英訳・邦訳を含めた世界の聖書の歴史を概観し、背景を描くことにより、全体を眺める視点を提供する。

幕末邦訳聖書集成 第1回配本

刊行年月 1999年01月 揃定価176,000円 (揃本体160,000円) ISBN978-4-89714-610-2 C3380
A5判/上製 ※在庫僅少

第1巻~第16巻

幕末邦訳聖書集成 第2回配本

刊行年月 1999年08月 揃定価139,700円 (揃本体127,000円) ISBN978-4-89714-786-4 C3380
A5判/上製 ※品切れ

第17巻 品切
第18巻 在庫僅少
第19巻 品切
第20巻 品切
第21巻 在庫僅少
第22巻~第27巻 在庫有
別巻 品切