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にぎやかな森【new!】

にぎやかな森【new!】

[ぶん] テラ・ケリー [え] マリー・ハーマンソン

定価3,300円(本体3,000円) 
ISBN 978-4-8433-6977-7 C6745
A4変/32頁
刊行年月 2025年09月(予定)

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本書の内容

森のなかの会話に耳をすましてみましょう。 森の仲間たちは、どんなことを話しているのでしょうか?

この物語の主人公は、ベイマツの木の親子です。

小さなベイマツの木にとって、森は危険がいっぱいです。雷や強風、水不足、木を枯らしてしまう虫などから、身を守らなければいけません。

でも大丈夫。
小さなベイマツの木はひとりではありません。親のベイマツの木や近くの木が、助けてくれているのです。

森では、どの木も、近くの木と助け合っています。そうしないと、森全体が生きていけなくなってしまうからです。小さなベイマツの木が、少しずつ成長して、森の仲間になっていく様子をみてみましょう。

木は、自分たちの根と菌糸体をとおして、森じゅうの仲間と話をしています。

<本文より>

大きなベイマツの木は 小さなベイマツの木に 自分の栄養をたくさん わけあたえていました。

小さなベイマツの木は 大きなベイマツの木の種から 芽生えた木だからです。

でも どうして 大きなベイマツの木には それがわかったのでしょうか?

どうやら 地面のなかで 複雑に広がっている 菌糸体や根の先に 秘密があるようです。

巻末ふろく「もっとくわしくみてみよう」

● 物語に出てきた科学の話
● 科学に親しむために
● 菌根菌ネットワークについてわかっていること
● 心の知能指数(EQ)を高めるために
● わたしたちが他者を助けるためのアクティビティ
● わたしたちが森を助けるためのアクティビティ

心の知能指数(EQ)とは?

● 自分の考えをはっきりと伝える
● 相手の話にしっかりと耳をかたむける
● 人と協力する
● 世の中がおしつけてくる理不尽なことに抵抗する
● 意見のちがいは積極的に話し合って合意を得る
● 必要なときには助けたり助けてもらったりする

<巻末「保護者と先生方へ」より>

 キノコをはじめとする菌類と共生して、炭素や栄養や水をわけあっている木は、ベイマツだけではありません。実際、陸上に生育するほとんどの植物が、菌類と共生関係にあるのです! 植物はまた、地中に伸ばした根と菌糸体をとおして、ほかの植物とつながることもあります。こうしたつながりを、菌根菌ネットワークといいます。森ではよくみられるものです。
 菌類は、地中の菌根菌ネットワークによって運ばれる炭素の最大30%を受けとることができます。そのかわりに、土の中から吸収した養分と水を木に供給します。また、木がたがいに情報を伝達し合うときの仲介もします。つまり、木にとっても菌類にとってもいい関係といえるでしょう!
 菌根菌ネットワークの働きについて、科学者たちは今も研究をつづけています。地中に広がるこのすばらしいつながりには、まだまだわからないことがたくさんあるのです!