化石 古生物の世界
—サカナからヒトへ—
定価9,680円(本体8,800円)
ISBN 978-4-8433-6012-5 C0645
A4判/上製/カバー装/オールカラー/286頁
刊行年月 2021年04月
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本書の内容
サカナから恐竜、 そして、ヒトまで。 貴重な化石でたどる 壮大な脊椎動物進化の歴史。
発行:樹立社
発売:ゆまに書房
石のかけらに過ぎない化石たちが雄弁に物語る、
およそ5億年にわたる進化の軌跡。
本書では、主に中国で発掘され、
進化の節目となった時代の化石60点を厳選、
生態復元図などを交えながら分かりやく解説。
最前線で活躍する第一線の研究者たちが、
あなたを壮大な生命進化の
旅へと誘います。
本書の特色
●サカナからヒトまで、およそ5億年にわたる生命の進化を、貴重な化石でたどります。
●中国で発掘された化石を中心に、進化の節目となった時代の重要な化石、60点を収録。
●化石に加えて、最新の研究結果に基づいた、リアルで迫力のある生態復元図も多数収録。
●近年、世界でも注目されている中国古動物館(北京)の詳しいガイドが巻末に付いています。
●全ページオールカラー。中学生にも理解できるように、わかりやすくビジュアルに編集。
【編著者紹介】王 原 中国古動物館館長、中国科学院脊椎動物と古人類研究所研究員、博士課程指導教授。主として古両生爬虫類動物研究と地質古生物学科の科学普及および業務に従事。主な著作に『中国古脊椎動物誌』(両生類)、『有史以前の生物の歩み』『熱河生物群』『十万個のなぜ』(古生物)、『長征:サカナからヒトへの命の旅』等がある。国家自然科学賞、全国創新争先賞、中国科学院傑出科学技術成果賞など多くの図書大賞を受賞している。
アジア最大の古生物博物館・中国古動物館所蔵60点の化石を精選、進化の過程を紹介。
サカナから恐竜へ、
そしてヒトへ
世界の自然歴史博物館は18世紀のフランスから起こったと考えられている。著名な博物学百科全書『自然史』の作者・ビュフォンは、1739年7月26日、フランス国王ルイ15世より王家植物園統括に正式に任命された。ビュフォンは半世紀近く植物園を管理し、世界各地の動植物や鉱物等の博物標本を幅広く収集した。王家植物園内の「世にもまれな宝箱」、つまり後の自然歴史博物館のひな形であった。フランス革命後、新政府はこれを踏まえ、正式にパリ国立自然歴史博物館を設立した。19世紀になり、イギリスを始めとするヨーロッパの国々が世界の隅々から現地で採集した多種多様な博物学標本を持ち帰った。これは近代ヨーロッパ博物学の黄金時代であり、ドイツのフンボルト、イギリスのダーウィンとウォレスは、この時代のだれもが知る博物学者の代表的人物である。また、ほぼ時を同じくして、アメリカの古生物学者らがアメリカ西部で奇々怪々な有史以前の動物の化石を発掘し始めた。例えば、背中にトゲのような板を持ったステゴザウルス、4本指の蹄を持つ仔馬・ヒラコテリウス等である。その後、大小自然歴史博物館がアメリカ各地に竹の子のように出現した。
こうして世界各地で収集されてきた精美な化石より、脊椎動物が「サカナからヒトへ」いたるには5億年以上の生命進化を経験してきたことが容易に想像できるようになった。本書では中国古動物館が所蔵する化石から代表的な60点の展示品を精選して、各化石には化石名、学名、時代、産地、展示場所等を附し、魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類、人類の進化順に紹介している。さらに本書の内容を豊かにするため、40点の化石の高度解像度クローズアップ写真を加えて、視覚的に楽しめるよう編集し、読者のみなさんを古生物の世界へ誘う。
(本書「まえがき」「あとがき」より抜粋)
【登場する主な脊椎動物】
●世界初の魚
●恐竜時代の水中吸血鬼
●「新しい顔」に成長した古代魚
●デボン紀海洋の最強の殺し屋
●「つばさ」が生えた魚
●教科書を書き換えさせた古代魚
●大海原の「生きた化石」
●四本足が生えた「魚」
●世界でもっとも原始的なカメ
●中生代の隠れた殺し屋
●中国が初めて名付けた翼竜
●中国初の恐竜
●世界最長の首
●外遊する恐竜大使
●切り開かれた恐竜の卵
●世界最古の羽毛恐竜
●白亜紀の複葉グライダー
●中国で知られる最も原始的な鳥
●初めて旋回した大鳥
●魚を食う古鳥
●馬を食う古鳥
●貴重な化石「九龍壁」
●恐竜時代の乳をのむ妖精
●恐竜を食らう哺乳動物
●最古の空飛ぶ哺乳類
●恐ろしい形相の草食系
●凶暴な有史以前の大型ネコ
●ジャイアントパンダの祖先
●世界に知られた最大の馬
●巨大な角の古人類の獲物
●地球最初のネズミ
●消えた巨人
●北京原人
●中国の五大恐竜