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叢書・近代日本のデザイン 昭和篇 第56巻
定価30,800円(本体28,000円)
ISBN 978-4-8433-4305-0
B5判/上製
刊行年月 2013年10月
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本書の内容
住宅論 佐野利器著 文化生活研究会 大正十四年
紫烟荘図集 分離派建築会編 洪洋社 昭和二年
住宅双鐘居 堀口捨己編 洪洋社 昭和三年
『住宅論』は昭和戦前期建築界の重鎮佐野利器が、関東大震災後、帝都復興院の理事・建築局長として帝都復興院の計画への参加や、東京市建築局長として区画整理事業等を推進するなど国家的事業に携わるのと並行して、生活改善同盟会(文部省外郭団体として大正九年創設)や本書発行元である文化生活研究会(大正九年創設)にも深く関わっていた頃の著作。社会改良家として「社会事業としての住宅計画」(本書第五章)という広い視点から住宅建築や生活に対する自らの考え方を示している。『紫烟荘(しえんそう)図集』『住宅双鐘居』はいずれも、建築家堀口捨己がその活動の初期一九二〇年代に手掛けた牧田清之助(呉服商)宅の、外観・内観のモノクローム写真を主とした作品集である。施主の牧田は堀口が翻訳した『現代オランダ建築』(一九二四年)に感銘を受けて設計を依頼したという。『紫烟荘図集』は分離派建築会の作品集のひとつとして編纂されており、巻頭には堀口捨己「設計者の感想 建築の非都市的なものについて」を掲げ、平面図一点、モノクローム写真十九点、居間の敷物のデザイン画(カラー)一点を収める。一方の『双鐘居』には、この作品集が分離派建築会第七回展に合わせて発行された旨の一文が掲げられ(堀口「はしがき」)、モノクローム写真二十三点と同じくカラー図版による居間の敷物のデザイン画一点、簡略な図面説明文を収める。