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近代日本のセクシュアリティ 第5回配本 全6巻

近代日本のセクシュアリティ 第5回配本 全6巻
女性の描かれ方にみるセクシュアリティ2

[編] 与那覇恵子

揃定価108,900円(揃本体99,000円) 
ISBN 978-4-8433-2973-3 C3336
A5判上製/カバー
刊行年月 2008年10月

本書の内容

近代日本のセクシュアリティ 第24巻 若き女性へ

刊行年月 2008年10月 定価19,800円 (本体18,000円) IISBN978-4-8433-2974-0 C3336

 昭和初期モダニズム文学の一翼を担った作家、浅原六朗(一八九五~一九七七)が『日本女性』などに掲載された論文を纏めたものが、本書『若き女性の倫理』である。かつて『少女の友』、『婦人世界』などの編集に携わっていた浅原ならではの編集、文章術が光る一冊。
 木村俊夫(一九一三~、和辻哲郎に師事。教育心理学など)による『若き女性の心理』は、三人の娘の父親である木村が「果して三人の娘のよき父たり得るか」という疑問と不安に応える心理学書を見いだせなかったことから、近隣の高等女学校に特別講義を志願し、材料を集めて執筆した一冊である。

『若き女性の倫理』 昭和十九年/昭和刊行会発行/浅原六朗[著]
【目次から】若き女性の倫理(修養篇)/大東亜戦争覚え書/女性文化ノオト(人物篇)/女性文化ノオト(生活篇)

『若き女性の心理』― 女子青年の心理学的研究/昭和二十四年/刀江書院発行/木村俊夫[著]
【目次から】娘時代/娘の性格/娘の開眼/娘心の展開

近代日本のセクシュアリティ 第25巻 未亡人という生き方

刊行年月 2008年10月 定価17,600円 (本体16,000円) IISBN978-4-8433-2975-7 C3336

 古谷綱武(一九〇八~一九八四)は文藝評論のみならず、女性論、児童文学、人生論などに積極的に発言、戦後も活躍。『悩める未亡人のために』は古谷の幅広い評論活動の中でも、未亡人を主題に据えた数少ない著作である。
 みずからも未亡人である生田花世(一八八八~一九七〇)が、自身を含んだ様々な事例、「いつか長編小説に書いて世に残そうと計画していた材料(「あとがき」)」をもとに、終戦後の日本における「未亡人」の生き方について論じた一冊。

『悩める未亡人の為に』昭和二十四年/中内書店発行/古谷綱武[著]
【目次から】序/この本のはじめに/女性としての生活について/母としての生活について/ひとつの記録

『未亡人』〈女性の書 第十四巻〉昭和二十四年/三元社発行/生田花世[著]
【目次から】本篇より(未亡人となる/生活の生き埋め/悲壮の幸福/肉体の波/未亡人の恋愛/再婚のむずかしさ) 結論より(戦争の犠牲/暗い売春行為/未亡人の相互扶助/明日の未亡人) ほか

近代日本のセクシュアリティ 第26巻 躍動する女性たち

刊行年月 2008年10月 定価22,000円 (本体20,000円) IISBN978-4-8433-2976-4 C3336

 「女高師問題」は東京女子高等師範学校において、旧来女性が務めてきた寄宿舎における生徒監を、「男性」に充てたことに対して起きた、学生・卒業生による反対運動。文部省、OG会を巻き込んで、人事問題に留まらず男尊女卑問題、女子教育権擁護に拡大した。本書は「女高師問題」の経緯を、運動主体の卒業生有志がまとめたもので、当時の新聞雑誌の時評などが多く集められている。
 北村兼子(一九〇三~一九三一)は、昭和初期に活躍した女性ジャーナリストの草分け的存在。本巻に収録の『世界一蹴』は、ベルリンでの万国婦人参政権大会出席(一九二九)など。著者の三度にわたる世界旅行で感じた所感を表した一冊である。
 
『女高師問題の真相と批判』昭和二年発行/東京女子高等師範学校卒業生有志[編]
【目次から】経過報告より(発端と私共の態度/第一回校長との会見/第一回文部当局訪問/卒業生への檄文/在京卒業生有志大会/批判演説会/桜蔭会との交渉/事態の結末)社会の反響より(批判演説会速記/新聞掲載社説/新聞掲載論説/雑誌掲載論説)ほか

『地球一蹴』昭和五年/改善社発行/北村兼子[著]
【目次から】A地球は廻る/B女浪人随筆/C社会短評/D世界浪遊浪筆

近代日本のセクシュアリティ 第27巻 情死について

刊行年月 2008年10月 定価26,400円 (本体24,000円) IISBN978-4-8433-2977-1 C3336

小峰茂之は明治十六(一八八三)年、神奈川県生まれ。王子脳病院院長として医療に従事。大正十四年に小峰病院を開院、同時に財団法人小峰研究所を創設した。小峰には心中、情死など自殺に関する研究のほか多くの著作があるが、本巻では同研究所紀要刊行の情死をテーマとした二著作を収録する。

『情死に対する医学的考察』〈小峰研究所紀要 第六巻〉昭和十三年発行/小峰茂之[編]
【目次から】序文/医学より見たる情死(情死の概念)/時代相と恋愛、情死史/遊里史/恋愛に対する考察/恋愛に対する余の考察/情死に対する考察/余の情死に対する考察/明治・大正・昭和年間に於ける情死調査/引例(慶長年間より安政年間まで)ほか
 
『無理情死の医学的考察(貞操及嫉妬の真因とその生物学的考察)』〈小峰研究所紀要 第七巻〉昭和十五年発行/小峰茂之[編]
【目次から】▼序文 ▼貞操嫉妬より(人類創始時代の生物学的貞操観/医学的に見たる貞操観/我国古代よりの貞操の慣習と引例及其の考察〈優生学的貞操の道徳観〉/我国古代よりの妾の制度及慣習/我国古代よりの姦通に対する史的考察)ほか ▼嫉妬より(〈嫉妬の概念とその考察/嫉妬の分類と其成因/女性嫉妬の発達観〉/生物学及精神病学より見たる嫉妬の真因/嫉妬の本能生活と性格学的の考察/嫉妬を其因とする犯罪の考察)ほか ▼無理情死より(明治・大正・昭和年間に於ける無理情死の統計的並医学的考察/無理情死の季節及月別関係/無理情死に関する経済的関係/無理情死の疾病的関係) ほか

近代日本のセクシュアリティ 第28巻 性教育の変遷

刊行年月 2008年10月 定価13,200円 (本体12,000円) IISBN978-4-8433-2978-8 C3336

「純潔教育」は、戦後より六〇年代ごろまで展開された道徳教育を重んじる文部省の性教育方針である。その活動の一環として刊行された「純潔教育シリーズ」より、久布白落実(婦人解放運動家・一八八二~一九七二、『廃娼ひとすじ』(一九七三)など)による『純潔教育はなぜ必要か』。望月衛(一九一一~一九九三、心理学)による『青春期の性の心理』を収録。その対比となるよう、戦前の性教育を示す一冊として、『若き男女のための性知識』を併せ一巻とした。

『若き男女のための性知識』〈性知識普及叢書:第一輯〉昭和十一年/高千穂社出版部発行/性知識普及会[編]
【目次から】情熱を知らぬ性教育/少女期/春期発動期/性的本能/受胎から分娩まで/若き男女に与える性知識/迫り来る月経閉止期/性生活の本態

『純潔教育はなぜ必要か』〈純潔教育シリーズ2〉昭和二十四年/印刷庁発行/久布白落実[著]
【目次から】はしがき/純潔教育の目標/純潔教育の方針/純潔教育の対象/純潔教育の場所/純潔教育の方法/純潔教育の諸問題/むすびのことば

『青春期の性の心理』〈純潔教育シリーズ5〉昭和二十六年/印刷庁発行/望月衛[著]
【目次から】まえがき/考え方の根本―性教育の目的と要否論―/幼児から少年へ/青春期の生活

近代日本のセクシュアリティ 第29巻 アンソロジー 女性の<性>と<性意識>の変遷

刊行年月 2008年10月 定価9,900円 (本体9,000円) IISBN978-4-8433-2979-5 C3336

【主な収録内容】愛の絶頂に歓喜の死を迎へた有島氏の情死事件/有島氏の情死事件を若き女性はいかに見るか/裁かれる『国際愛の破綻』フエリシタ事件の公判を聴く/未亡人と人道問題(二葉亭四迷)/悩み多き未亡人(三宅やす子)/日満支の婦人と生活を語る大陸の婦人記者の座談会/性教育に就ての感想(山川菊枝)/処女を喪ふとどうなるか(式場隆三郎)/日本女性はどう考えてゐるか(『婦人画報』アンケート) ほか