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近代日本のセクシュアリティ 第3回配本 全6巻

近代日本のセクシュアリティ 第3回配本 全6巻
思想・文学に見るセクシュアリティ

[編] 鈴木貞美

揃定価104,500円(揃本体95,000円) 
ISBN 978-4-8433-2662-6 C3336
A5判上製/カバー
刊行年月 2007年07月

本書の内容

近代日本のセクシュアリティ 第13巻 恋愛観の変遷1

刊行年月 2007年07月 定価19,800円 (本体18,000円) IISBN978-4-8433-2663-3 C3336

厨川白村の朝日新聞への連載「近代の恋愛観」(大正十年九月)は、連載中に起こった白蓮事件などとあいまって、空前の恋愛論ブームを巻き起こす。本巻には『近代の恋愛観』より、白村が反響を受け執筆した「再び恋愛を説く」を抄録。そのほか、土田杏村の著作『恋愛の諸問題』より、当時の人気知識人であった石原純の恋愛論に反論した「恋愛の本質」を抄録、そして、その石原純の昭和前期の著作『恋愛の史的考察』を収録した。

『近代の恋愛観』(抄)大正十一年/厨川白村[著]
【目次から】「再び恋愛を説く」(一 緒言として/二 革新の理想を見よ/三 質問第一/四 人生の問題として/五 恋愛と結婚と経済関係/六 一夫一婦、恋愛、貞操/七 恋愛と自由)

『恋愛の諸問題』(抄)大正十四年/土田杏村[著]
【目次から】「恋愛の本質」(第一序説/第二 性欲の純化とは何を意味するか/第三 性欲と恋愛価値との関係/第四 愛価値と恋愛価値)

『恋愛の史的考察』昭和六年/武侠社発行/石原純[著]
【目次から】序/一 恋愛の起源/二 恋愛の発達/三 中世前期に於ける恋愛/四 中世後期に於ける恋愛/五 近世に於ける恋愛/六 現代/七 近世期に於ける情痴風俗/八 明治初年情痴異聞

近代日本のセクシュアリティ 第14巻 恋愛観の変遷2

刊行年月 2007年07月 定価19,800円 (本体18,000円) IISBN978-4-8433-2664-0 C3336

昭和初期、翻訳紹介されたコロンタイの『赤い恋』は、「プロレタリアの恋愛観」を表した小説として左翼青年に大流行した。本巻では、コロンタイの小説を徹底的に論じた今野賢三の『プロレタリア恋愛観』、併せて、昭和戦前期に活躍した評論家・杉山平助の『新恋愛論』を収録した。
 
『プロレタリア恋愛観』昭和五年/世界社発行/今野賢三[著] 
【目次から】第一章 現在日本の男女はどんな恋愛生活をしてゐるか/第二章 恋愛の資質的考察/第三章 結婚地獄と性的危機/第四章 新恋愛の大胆なる肯定と解釈/第五章 恋愛生活発展の具体例(一 青年期こそ、自然発生的恋愛時代/二 第二期、目的意識性への発展/三『赤い恋』への発展、その研究)/第六章 コロンタイ女史の『三代の恋』を吾らは如何に考ふべきか?/第七章 厨川白村の恋愛観の解剖/跋(金子洋文)

『新恋愛論』昭和十二年/中央公論社発行/杉山平助[著]
【目次から】第一章 恋愛の発生/第二章 恋愛の諸徴候/第三章 恋愛の型/第四章 発火・期間・戦術/第五章「武器」・爆発・消火/第六章 恋愛とエゴイズム/第七章 恋愛と社会/第八章 恋愛と倫理

近代日本のセクシュアリティ 第15巻 性と犯罪

刊行年月 2007年07月 定価16,500円 (本体15,000円) IISBN978-4-8433-2665-7 C3336

本巻には、法医学者・文筆家である著者が、その豊富な知識をもとに古今の犯罪を縦横無尽に論じる『犯罪と人生/変態性欲と犯罪』を収録した。
 
『犯罪と人生/変態性欲と犯罪』〈近代犯罪科学全集 第1巻〉昭和四年/武侠社発行/高田義一郎[著]
【目次から】千住の酒屋鏖殺事件/相馬事件筋書/夢遊病と犯罪/女性犯罪の特徴/強姦沙汰の裏と表/夏季と性的犯罪/徳川時代の堕胎業者「中條流」/堕胎罪と妊娠させた男/模範町村と犯罪/Vitriolage/兇行者は何故出刃庖丁を逆手に持つか(兇器の使分けと危険率との話)/自殺と他殺との創の区別/与一兵衛の死体検案/天一坊事件と血痕の検査/犯人の異同識別と写真/父子鑑別問題の今昔/犯罪捜査と科学/生命保険詐欺の種々相/家庭相手の詐欺いろいろ(主婦用心帳)/犯罪の大半は模倣/変態的の犯罪/投獄の懲罰的効果/證據裁判の悲哀(死刑から無罪へ)/親の犯罪と其の子/本邦に於ける死刑の変遷/くがだち(盟神探湯)/変態性欲と犯罪

近代日本のセクシュアリティ 第16巻 性科学の諸相

刊行年月 2007年07月 定価22,000円 (本体20,000円) IISBN978-4-8433-2666-4 C3336

本巻には、雑誌「変態性欲」主幹・法医学者の田中香涯(祐吉)が、出版物氾濫によって混乱する性科学認識を、整理し著した力作『近世性欲学精義』を収録。そのほか、社会学者・米田庄太郎が、「恋愛至上主義」を科学的に批判考察した『恋愛と人間愛』から同名章を抄録。併せてマーガレット・サンガー(大正十二年に初来日)が、性教育の重要性を説く『性教育は斯く実施せよ』を収録した。
 
『近世性欲学精義』大正十一年/実業之世界社発行/田中香涯[著]
【目次から】緒論/第一章 生殖機能の初発及び其の持続期限/第二章 性欲と生殖器官との関係/第三章 性欲興奮の原因/第四章 性欲の強弱/第五章 性的実行力及び抵抗力/第六章 性生活と内分泌/第七章 性生活と神経機能/第八章 生殖論/第九章 両性の差異及び関係/第十章 売笑論/第十一章 変態性欲論/第十二章 性的犯罪論/第十三章 性欲の昇華

『恋愛と人間愛』(抄)大正十二年/弘文堂発行/米田庄太郎[著]
【目次から】「恋愛と人間愛」(第一章 第一節 恋愛自由の要求の淵源/第二節 我国の女子の自覚と恋愛自由の要求/第三節 恋愛至上思想の科学的批判/第四節 恋愛と人間愛との根本的差別/第五節 フロイド説/第六節 性欲の昇華/第七節 フロイド説の批判/第八節 ソルヴエー派の社会的親和説/第九節 群本能の説明に就て/第十節 社会的親和と人間愛/第十一節 性欲の昇華と人間愛/第十二節 至上の愛)
 
『性教育は斯く実施せよ』大正十三年/朝香屋書店発行/マーガレット・サンガー[著]
【目次から】序論/第一編 性教育の出発(第一章 総論/第二章 性教育実施者の心得べき性的智識)/第二編 性教育の実施法(第一章 幼年期の性的生活/第二章 幼年期の性教育/第三章 児童期の性的生活/第四章 児童期の家庭に於ける性教育/第五章 児童期の学校に於ける性教育/第六章 青春期の性欲生活/第七章 青年期の性教育/第八章 結婚当夜に授ける性教育)/第三編 当事者と性的智識の補足(第一章 性欲の生理的考察/第二章 感覚と性欲との関係)/第四編 結論(第一章 社会的性教育の実際的方法/第二章 学校当事者の心得と教授法の実際/第三章 子を持つ現代の母親に与ふるの書/第四章 産児制限と其実行方法)

近代日本のセクシュアリティ 第17巻 性をめぐる発言

刊行年月 2007年07月 定価16,500円 (本体15,000円) IISBN978-4-8433-2667-1 C3336

本巻に収録した『性と恋愛の研究』は、「近代に於ける、性と恋愛大観」(はしがき)を自称することからも分かるように、当時の知識人の性、恋愛への発言を広く集成した、極めて優れたアンソロジーである。 
 
『性と恋愛の研究』大正十二年/日本書院発行/佐藤寿[編]
【目次から】性教育(性といふ言葉/性の解放/性教育の必要/性教育は男女の自覚に待つ/性教育の実際/性慾の強弱/性慾と性殖/性と愛/いつまでも愛の心/性的満足の機会をつくれ/異性を解する力/異性相撰ぶの要求/異性の交際は神聖だ/若き婦人の希望/婦人の性慾/婦人の性慾苦/性的親和力/女性を傷つけること/恵まれたる女性/性的感情の緩和/性の危険性を避け/快楽の対象と性慾の満足/変態性慾と同性の愛/繁殖否定説と禁慾主義/現代生活と性の悩/性道徳の殉教者/母的本能の偶然的産物/本妻の子と情婦の子/青年期の血における両性の相違/若い女性の淋しい心/女から見た男性/性の争闘/貞操観念と性の闘争/性的衝動の崇高化/性教育の理想/性の生活に対する現代人の反省)恋愛研究(恋愛/恋愛至上/恋愛と人生/恋の純潔/壊れない恋/愛と恋愛/結婚/恋愛と結婚/恋愛結婚/恋愛生活/恋愛生活と実生活/仮想的な恋愛生活/或新型夫婦の会話/甘い夫婦/恋愛と性慾/自由恋愛と貞操/自由恋愛結婚と家庭生活/私の自由恋愛賛成論/理解のある結婚/私どもの結婚/結婚の実際的方法/近代の小説に描かれた夫婦の愛/愛の感激/美人を愛する心/男の観た美しい女/婦人間の同性愛/女の美/同性愛の女子教育上における新意義/結婚は人気があり過ぎる/乱婚/結婚後のあくび/結婚に失望した二人の女の対話/結婚難と離婚難/妻の認識/妻の美/理解を欠いた夫婦生活/女性の美しさ/春の女性美/愛の力/愛は婦人の生命/愛と理解/愛し得る心/愛は力強し/美貌と魅力/愛嬌と魅力/犠牲の女性/結婚のなやみ/独身/なぜ私は妻を迎へないか/自由思想と恋愛/女子の地位と恋愛の権利/恋愛対社会の悲劇/恋愛の三角関係/恋愛媒介所/西洋の戯曲に現れた恋愛/恋愛生活と文化生活/夫婦愛情の心理的性的考察/新貞操観)

近代日本のセクシュアリティ 第18巻 アンソロジー 優生学より見るセクシュアリティ

刊行年月 2007年07月 定価9,900円 (本体9,000円) IISBN978-4-8433-2668-8 C3336

本巻には、大正・昭和戦前期における優生学関連の雑誌論文・アンケートを集成する。

【目次】
血族婚姻に就て 大沢謙二 明治四二年二月一日 『大日本私立衛生会雑誌』
貧民の感情の研究(その一) 賀川豊彦 大正四年一一月一五日 『貧民心理の研究』・警醒社書店
人種改良論 葛野枯骨 大正五年六月一日 『明治之光』
民族衛生より観たる結婚の改良 永井潜 大正六年一〇月一日 『婦人公論』
〔遺伝と環境号発刊の辞〕 大正七年一〇月一日『廊清』「遺伝と環境」号
遺伝と環境に就て 島田三郎 大正七年一〇月一日『廊清』「遺伝と環境」号
生物学上より観たる遺伝と環境 山内繁雄 大正七年一〇月一日『廊清』「遺伝と環境」号
優種学上より観たる遺伝と環境 永井潜 大正七年一〇月一日『廊清』「遺伝と環境」号
社会学上より観たる遺伝と環境 安部磯雄 大正七年一〇月一日『廊清』「遺伝と環境」号
倫理学上より観たる遺伝と環境 内ヶ崎作三郎 大正七年一〇月一日『廊清』「遺伝と環境」号
婦人問題より観たる遺伝と環境 麻生正蔵 大正七年一〇月一日『廊清』「遺伝と環境」号
児童心理学上より観たる遺伝と環境 高島平三郎 大正七年一〇月一日『廊清』「遺伝と環境」号
男女道徳上より観たる遺伝と環境 一条忠衛 大正七年一〇月一日『廊清』「遺伝と環境」号
犯罪学上より観たる遺伝と環境 大場茂馬 大正七年一〇月一日『廊清』「遺伝と環境」号
黴毒の遺伝と其病児の運命 岡村龍彦 大正七年一〇月一日『廊清』「遺伝と環境」号
酒毒上より観たる遺伝と環境 片山國嘉 大正七年一〇月一日『廊清』「遺伝と環境」号
精神病学上より観たる遺伝と環境 樫田五郎 大正七年一〇月一日『廊清』「遺伝と環境」号
〔産児調節アンケート〕 大正一五年一〇月一日、一二月一日 『太陽』
断種法への批判 安田徳太郎 昭和一〇年四月一日 『中央公論』
米独の人間 断種”を中心に 和田伝五郎 昭和一一年一〇月一日 『社会事業研究』
断種法に就て 富田象吉 昭和一一年一〇月一日 『社会事業研究』
強制的断種法の制定反対 金子準二 昭和一一年一〇月一日 『社会事業研究』
断種法と科学 藤田進一郎 昭和一一年一〇月一日 『社会事業研究』
断種法制定に対する賛否 昭和一一年一〇月一日 『社会事業研究』
解説