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海軍暗号書D壱(発信用)

海軍暗号書D壱(発信用)

[監修・解説] 原 勝洋

定価27,500円(本体25,000円) 
ISBN 978-4-8433-2300-7 C3031
A5判上製/函入
刊行年月 2007年02月

本書の内容

アメリカで発見された、幻の日本海軍暗号書「海軍暗号書D壱」を初公刊

 軍事史研究家である監修者が、米国公文書館2で発見した旧日本軍の「海軍暗号書D壱」のうちの「発信用」を参考資料とともに復刻出版する。監修者による詳細な解説を付す。
 旧日本軍の暗号書等は、敗戦直後、全て焼却された。しかし、米軍に鹵獲されたものが、米国の膨大な公文書群の中に残されている。本暗号書は、米国公文書館2における長年の調査活動の中で監修者が発見したものである。
 すでに失われてしまったと思われていた「海軍暗号書D壱」の公刊は、暗号史研究上画期的なことであるが、また、その用語群から旧日本海軍の機構を窺える貴重な軍事史料として活用することもできる。さらに、現代の情報技術研究にも示唆を与える資料である。

【本書の特色】
●敗戦時の焼却により残存していないとされてきた「海軍暗号書D壱」の実物を復刻する暗号史上画期的出版。

●膨大な用語群から一九四二年頃の旧日本海軍の機構を知ることができる。

●現代の情報技術研究にも示唆を与える資料。

●参考資料として「海軍暗号書D壱(受信用)」(部分)や米軍による解読資料を付す。

●本資料の発見の経緯とその特色、そして海軍暗号使用の方法のほか、米軍の暗号解読過程を詳述した解説を付す。

【目次】
《口 絵》 
 「海軍暗号書D壱(発信用)表紙」「海軍暗号書D壱(受信用)表紙」

《本 編「海軍暗号書D壱(発信用)」》
一、暗号書構成ノ大要/二、暗号符字ノ組成並ニ配列/三、信文ノ大要/四、信文配列ノ順序/五、暗号書使用上ノ注意事項/六、暗号文作成翻訳法 【第一部】数/年月日/記号類 【第二部】慣用信文/説話 【第三部】記号及慣用信文/部内庁部隊/帝国艦船/帝国主要船舶/外国艦船/地名/ローマ字綴/仮名綴/臨時特定信文

《参考資料》
1「海軍暗号書D壱(受信用)」(部分)/2 米軍による日本海軍暗号の分類表/3 米軍による日本海軍暗号解読法および乱数表/4 米軍による日本海軍主要暗号解読実例(開戦前~終戦)(カラー)

《解 説》……………………… 原 勝洋
1 日本「海軍暗号書D壱」の発見/2 どうして「海軍暗号書D壱」は存在していたか?/3 暗号の更新/4 戦略常務用「海軍暗号書D」とは?/5 海軍暗号電報は、どのように組み立てられ、翻訳されたか?/6 米軍はどうして海軍暗号電報を解読できたか?/7 海軍暗号書D収録暗語と乱数の発見過程の詳細/8 結語