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• 「戦前期　本邦事業成績分析　全7巻」のカタログはこちらです。（pdf/4,408KB）

本書の内容

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昭和3年～18年まで、約400社の決算データを網羅した、わが国初の体系的かつ継続的な経営分析データ集。

［本書の特色］
●戦前期主要個別企業400社の決算データを俯瞰
約400社の日本の主要な個別企業の決算データを統一的基準形式で収録。各社の決算数値を横断的に比較、分析できる好資料。

●本邦初の体系的データ集
主要企業各社の決算数値を示し、それを基礎にした経営分析をおこなった本邦初の体系的かつ継続的な経営分析データ集。

●経営史、産業史、経済史研究の好資料
経営史、産業史、経済史など、長期間にわたる企業の決算や経営分析データを利用する研究分野にとっては必須の資料。

●財務的側面からみた企業のあゆみ
日本の大企業のあゆみを財務的側面から長期的に示す基本資料。

監修のことば　　　　　　　　　中村 青志
　第二次世界大戦前の時期のわが国企業の決算データを知る基本資料は、各社が作成した営業報告書（考課状）である。こうした決算データをもとに、大正期頃から、財務諸表数値を収録した会社年鑑類も刊行され、株式を公開する主要企業は、直接営業報告書に当たらなくても、決算データを知ることができるようになった。しかしながら、戦前期は財務諸表の作成様式が必ずしも統一されていないため、各社の決算数値を横断的に比較し、分析する作業には非常に手間を要した。
　ところが、財団法人三菱経済研究所が1928（昭和3）年に発刊し、以後、毎年刊行した『本邦事業成績分析』は、約400社のわが国の主要な個別企業の決算データを統一的基準形式に整理して収録しただけでなく、資本や資産の構成比率、経営効率を示す回転率などいわゆる経営分析データを個別企業ごとに算出して掲載し、さらに決算数値や経営分析データを産業別に集計した数字も作成、収録している。
　つまり、『本邦事業成績分析』は、主要企業を対象に、各社の決算数値を示すとともに、それを基礎にした経営分析をおこなったわが国初の体系的かつ継続的な経営分析データ集の刊行として、先駆的かつ画期的なものであった。
年２回の企業決算に対応して、年２回（上期、下期）発行され、1944（昭和19）年から、1949（昭和24）年までは、戦争のために刊行が中断されたが、1950（昭和25）年度下期から刊行が再開された。その後、1965（昭和40）年に『企業経営の分析』と改題され、ついで1970（昭和45）年度からは、編集発行が従来の三菱経済研究所から株式会社三菱総合研究所に変わったが、基本的内容を継承して、今日に続いている。
　今回、『本邦事業成績分析』の1928年から1943年までの期間に刊行されたものが復刊されることになった。わが国の主要企業の経営指標を長期にわたって収録した本書は、経営史、産業史、経済史など、長期間にわたる企業の決算や経営分析データを利用する研究分野にとって必須の資料であり、わが国の大企業のあゆみを財務的側面から長期的に示す基本資料として、図書館等においても欠かすことができないものである。