大陸神社大観
定価26,400円(本体24,000円)
ISBN 978-4-8433-1935-2 C3021
A5判/上製函入クロス装/総頁700頁
刊行年月 2005年09月
※品切れ
本書の内容
監修のことば 嵯峨井 建(神道史研究家)
日本人の行くところ神社あり、とは海外神社の活動家小笠原省三の示したテーゼである。最近あいついで彼の遺著『海外神社史』『海外の神社』が復刊され、移民史、宗教史、思想史、政治史など様々な立場から基本文献として提供されている。ところがこうした海外神社実態をさらに知ろうとする時、個別の所在リストは若干あるものの、全体を見渡したものは見当たらない。ましてや一千社に及んだとされる海外神社の個々のデータについて知ることは、廃絶した今となっては不可能に近い。本書はその主要神社の基本的事項を写真を掲げてまとめた得難い海外神社名鑑である。本書は昭和一六年京城(現韓国ソウル市)で発行されたため、史料価値の高さにもかかわらず研究者にも案外知られていない。承知する処、国内でも五冊に満たない、世に知られず埋もれていた、まさに希覯書である。今回、復刻の運びとなったことはまことに喜びにたえない。
【本書の特色】
●1940(昭和15)年末現在の朝鮮、満洲、関東州、中華民国にあった神社の総覧。
●日本人の進出地域の象徴的存在である神社の所在情報。
●朝鮮と大陸における神社の沿革や制度、また地元民との軋轢などの諸問題について論じた貴重な文献。
●所蔵機関の大変少ない貴重な文献。
【本書の目次と主な内容】
■大陸神社編
【第一章】神社と大陸日本の進展
【第二章】神社は何故に尊いか
【第三章】朝鮮の神社
【第四章】関東州及在満洲国の神社
【第五章】在中華民国の神社
■神社大観編
朝鮮篇/関東州篇/在満洲国篇/在中華民国篇
■附録編
本書は、『大陸神社編』と『神社大観編』に大きく分かれ、最後に『附録編』が付されています。
『大陸神社編』では、日本の大陸進出と神社の関係(第一章)、そして神社の存在価値(第二章)を述べたのち、朝鮮の神社の歴史、制度、諸問題を論じています(第三章)。関東州と満洲国についても同様の構成で論じ、最後に中華民国について、北京神社を中心に論じています。
『神社大観編』は朝鮮、関東州、在満洲国、在中華民国の各神社の総覧です。特に朝鮮と満洲は数が多く、朝鮮は道別、満洲は省別(新京特別市を含む)に配列されています。各神社について社格、所在地、祭神、例祭、創立年月日、沿革などのほか、主要な神社については写真も掲載されています。
『附録』では、関連法規や神社の一覧のほか、満洲建国神廟に関する資料を収録しています。