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福井藩明道館書目 全9巻

書誌書目シリーズ66
福井藩明道館書目 全9巻

[監修] 朝倉治彦 [解説] 膽吹覚

揃定価143,000円(揃本体130,000円) ※分売不可
ISBN 978-4-8433-1150-9 C3300
A5判/上製/函入り/総頁約3030頁
刊行年月 2003年12月

本書の内容

幕末の福井藩主・松平慶永(春嶽)により設けられた藩校・明道館(安政2年~明治4年)〈1855年~1871年〉の旧蔵書の目録です。

【収録内容】
1. 明道館書目 1冊 福井県立図書館保管 松平文庫所蔵
2. 明道館書目 5冊 福井市立図書館蔵
3. 改正 学問所書目 10冊 福井県立図書館蔵 松平文庫所蔵

【本書の特色】
○明道館は、幕末に政事総裁職として幕政に復帰した、藩主松平慶永(春嶽)による藩政改革の一環として設けられた藩校である。単なる四書五経のみの学問でなく、橋本左内を学監に洋学を重視した教育を行い、幾多の人材を育成したところとして知られる。
○上記の3種類の目録は
1. 藩主への上納用
2. 蔵書の管理運営用に作られた目録
実際の出納状況も分かる図書館史の上からもきわめて貴重
3. 明道館と呼ばれる前の目録
と、使用目的によって分かれ、欠本もなく、揃っていることで貴重でもある。
○また、近世藩校の蔵書目録が影印で解題を付されて刊行されるのは、『福井藩明道館書目』が初めてである。

福井藩は徳川家の親藩で、その藩校は明道館という。明道館の創設は安政二年(1855)である。
明道館の蔵書目録は福井県立図書館松平文庫所蔵『明道館書目』、福井市立図書館所蔵『明道館書目』、福井県立図書館松平文庫所蔵『改正学問所書目』の3種類が現存する。
福井県立図書館松平文庫所蔵『明道館書目』は明道館が藩主松平家へ納めた目録であり、福井市立図書館所蔵『明道館書目』は明道館がその蔵書の管理運用のために作成し、実際に使用した目録である。そして、福井県立図書館松平文庫所蔵『改正学問所書目』は明道館が未だ学問所と呼ばれていたころの目録である。
このように明道館にはその使用目的や成立時期が異なる三種類の蔵書目録がそれぞれ欠本なく、揃って現存する点で非常に貴重といえる。そして、これら三種類の蔵書目録を比較することによって、明道館の蔵書の傾向とその変遷を知ることができるのである。