HOME > 書籍検索 > 近代日本のグラフィック・デザイン理論【new!】

近代日本のグラフィック・デザイン理論【new!】

近代日本のグラフィック・デザイン理論【new!】

[監修] 森 仁史 (元・金沢美術工芸大学柳宗理記念デザイン研究所所長)

C3370
電子書籍 あり

本書の内容

◎プリント版 2026年11月刊行開始予定 ◉電子書籍版 2026年12月刊行開始予定

【本書の特色】
●明治33年〜昭和18年にかけて、日本で生まれたグラフィック・デザインの手法、枠組み、素材などに関する優れた論考を4つの画期に分類集成。
●日本のグラフィック・デザインを研究するうえで必須の文献を収録。
●我が国独自のグラフィック・デザインの歴史を理論から再検証

監修のことば          森 仁史

 日本では明治三十年代以降に産業革命の進行を経て、日常生活用品の国産化が進む。すると、近代生活に必要な製品を製造するメーカー間に競争が生まれてくる。とくに嗜好によって左右される煙草、化粧品、食品、繊維製品などにおいてメーカー間で激しくなった。こうして、消費者に製品の魅力をアピールする手段として広告の重要性が一気に増すことになった。
 江戸期から引札が庶民大衆への広告手段として用いられていたが、維新以降印刷技術や用紙が洋風となったことに加え、教育の普及に伴って国民の美意識、生活様式は大きく変化していた。これに応じて、明治後半から主として広告の方法や意味について考察が進められる。そこには明治初期のジャポニスムによる伝統意匠の成功が明治後半には衰退してしまったことにより、世界に通用するデザインが求められてきたという事情も重なった。次いで、一九二〇年代に欧米では視認性に優れたレイアウト・デザインが主流となり、日本でも海外情報を摂取し早速こうした新しい手法が取り込まれた。このため、デザイナーたちにとって新たな手法の学習は重要な目標となっていく。日本のグラフィック・デザイナーは『NIPPON』などにみられるように、こうした新手法の学習から優れた実践をうみ、それは戦時宣伝に応用された。
 本叢書ではこの半世紀間に日本に生まれたグラフィック・デザインの手法、枠組み、素材などに関する優れた論考を集め、先人たちの営為がどれだけ優れた水準に到達したか、それが目指した地平を再度確認し吟味する機会を提供しようとするものである。
(元・金沢美術工芸大学柳宗理記念デザイン研究所所長)