英語圏版 マンガ『坊っちゃん』

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Learning Language Through Literature1

ことば・文化ノート9

 

章 <ことば・文化ノート>

敬語とスピーチ

 

A. 敬語

 

普通体(ふつうたい)
Plain form

丁寧語(ていねいご)

尊敬語(そんけいご)

謙譲語(けんじょうご)

Regular Verb

書く
待つ

書きます
待ちます

お+ますverb stem+になる 
お書きになる  
お待ちになる
*You can use passive form to show respect (honorific passive):
書かれる 待たれる

お+ますverb stem+する
お書きする
お待ちする



Irregular Verbs

いる 

います

いらっしゃる(いらっしゃます)

おる

行く 
来る

行きます
来ます

いらっしゃる(いらっしゃます)
おいでになる

(まい)

食べる 
飲む

食べます
飲みます

(め)し上がる

いただく

見る

見ます

(らん)になる

拝見(はいけん)する

聞く

聞きます

お聞きになる (regular honoric)

(うかが)

言う

言います

おっしゃる(おっしゃます)

(もう)す/申し上げる

会う

会います

お会いになる

お会いする  お目にかかる

寝る

寝ます

お休みになる

休ませていただく(causative+いただく)

ある

あります
ございます

ござる(ござます)

 

する

します

なさる(なさます)

いたす

〜する

〜します

電話なさる 説明なさる

電話する 説明する

あげる

あげます

*ない(おあげになる may be used)

さしあげる

くれる

くれます

くださる(くださます)

*相手の行為(こうい)なので謙譲語がない

もらう

もらいます

お受けになる

いただく 頂戴(ちょうだい)する 
たまわる

知る

知ります

存知(ぞんじ)(だ/です)

存じる

〜ている

〜ています

〜ていらっしゃる(〜ていらっしゃます)

〜ておる/〜ております

 

丁寧語: Use when you want to be polite. ていねいご is characterized by the use of the sentence ending “です” and the verb ending “ます” and the use of prefixes such as “” and “” towards neutral objects.

尊敬語: Use to describe the action of people whom you respect (“Someone graciously does ~”).
* Never use the honorific verbs to describe your own action.
* Use for somebody higher up in the social hierarchy or someone whom you do not know very well.

謙譲語: Use when you want to show respect to another person by humbling yourself (“I humbly do ~”).
*Talk modestly about your own family or about the company you work for.
* Never use them to describe the action performed by the person you are talking to or by somebody who is not in your group (family, company, etc).

 

* Polite/honorific forms of nouns and adjectives
お〜:言葉 今晩は 茶 湯 好き 元気 安い 願い
ご〜:挨拶(あいさつ) 両親 気性 病気 注意 希望(きぼう)

 

* Giving Respectful Advice;お+Verb Stem+ください/くださいませ
校  長「参考(さんこう)意見をお(の)べください」(第六章コマ48)
坊ちゃん「こちらにおかけください」(第七章コマ60)
清   「お召しあがりなさいませ」(第一章コマ38)

 

読んでみましょう「敬語について」

  送別会(そうべつかい)でうらなりは「このたびは私のために、このような盛大(せいだい)な送別会を(ひら)きくださりその上、皆様からの送別の言葉(ことば)いただき(まこと)にありがたく思います。」と言いました。「お開きくださり」「お言葉(ことば)」は 尊敬語(そんけいご)(honorific or respectful language)、「いただき」は謙譲語(けんじょうご)(humble or modest language)「思います」は「です・ます体」で、丁寧語(ていねいご) (polite language)です。   

  送別会のようなフォーマルな場面でのスピーチには敬語(けいご)がたくさん使われます。その一方(いっぽう)、坊ちゃんはナレーションをする時、「だ体」(常体(じょうたい) plain form)を使って話しています。坊っちゃんは、山嵐、清、そして、生徒と話す時も、「だ体」を使っています。上司(じょうし)である狸と赤シャツには「です・ます体」を使っていますが、時々、尊敬語(そんけいご)謙譲語(けんじょうご)使っています。例えば、第ニ章で狸と話をしている時は「校長!この辞令(じれい)(かえ)しします(謙譲語)「俺は校長のおっしゃる(とお)りにゃできません」(尊敬語)を使っています。また、第八章では、赤シャツに対して「(ゆう)べ、お会いしましたね?」「土手(どて)でもお目にかかりましたね?」「(ことわ)に来ました」(すべて謙譲語) を使っています。このように、坊っちゃんも話している相手との上下関係(じょうげかんけい)によって言葉を使い分けています。

 

敬語のチェック:古賀先生にインタビューしましょう。まず、下の文を敬語を使って言い直しましょう。第9章を読んだ後で、答えてみましょう。(「表現しましょう」)

1.           古賀先生は何を教えていますか。

2.           教えることが好きですか。

3.           古賀先生の趣味は何ですか。

4.           今日、先生の送別会がありましたが、どこで送別会がありましたか。

5.           今日の宴会で何を食べましたか。

6.           宴会はどうでしたか。

7.           今度、延岡(のべおか his new place)に行くそうですが、いつ行きますか。

8.           延岡に行く前に、何をしたいですか。

9.           延岡に行ったら、何をしたいですか。

10.       質問を作ってみましょう。make up your own question.

B. 送別会(そうべつかい)のスピーチ

第9章はうらなり君の送別会です。(おく)り手( sender)である校長、赤シャツ、山嵐が、うらなり君へ送別会のあいさつをしています。また、うらなり君(主役(しゅやく) literally, protagonist, but in this context, main guest)は、コマ3738で「この(たび)は私のためにこのような盛大(せいだい)な送別会をお(ひら)きくださり、その上、皆様からの送別のお言葉をいただき、(まこと)にありがたく思います。*」とお(れい)の言葉を(の)べています。(*Today, I thank you for holding such a grand farewell party 
on my behalf and furthermore, I thank you for the kind words to send me off.) 

 

では、送別会のスピーチの練習をしてみましょう。設定(せってい) (setting; scene)は、日本からの交換留学生の花子さんがアメリカの大学での1年間の留学プログラムを終え、来週日本に帰国するというものです。皆で送別会を計画してみましょう。

 

 

1)      Optional 開会(かいかい)宣言(せんげん):「え〜これより、花子さんの送別会をします。」

2)      送り手(友人)からの送る言葉 

  留学を終えたことについてのお祝いの言葉
「この(たび)、花子さんは無事(ぶじ) (peacefully) アメリカ留学を終えて、日本へ帰国することとなりました。」

 

  花子さんとの思い出やお世話になったお礼

 「花子さんといろいろな思い出があります。一番の思い出は、ジャパンカルチャーナイトで

  一緒(いっしょ)にパフォーマンスをしたことです。本当に楽しかったです。
 「花子さん、日本語や日本文化を教えてくれて、ありがとう。」

  今後に関する簡単(かんたん)なコメント

 「日本へ帰っても、私たちのことを忘れないでください。」

 「アメリカに戻ってきたら、連絡(れんらく)くださいね。」

  主役の健康(けんこう)発展(はってん)(いの)る言葉 (phrases which pray for one’s health and prosper)
(からだ)に気をつけてね。」

「日本での就職活動、頑張(がんば)ってください。」

3)      主役(しゅやく)(送られる人「花子」)の挨拶(あいさつ)・スピーチ

  学校生活の思い出やお世話になったお礼

「〜は本当にいい思い出となりました。ありがとうございます。」

  今後に(かん)する簡単(かんたん)なコメント

「ここで会った友だち/ここで(え)たものを、一生(いっしょう)、大切にしていきたいと思います。」

「ここで(す)ごした年間を(わす)れることができません。」

「みんなさん、元気でいてください。今度は日本で会いましょう。」
「最後になりましたが、本当にありがとうございました。」

4)      Optional 閉会(へいかい)宣言:「これで、花子さんの送別会を終わります。これからも頑張ってください。

 


 

c. いろいろなあいさつ言葉

 

日本語にはいろいろなあいさつ言葉があります。いつ、どこで、だれに下記のあいさつ言葉を使いますか。相手によってじょうずに使い分けていきましょう。

 

日常のあいさつ

「おはよう。」

「こんにちは。」

「こんばんは。」

「いってきます。」

「いってらっしゃい。」

「ただいま。」

「おかえりなさい。」

「いただきます。」

「ごちそうさまでした。」

「いつもお世話になっております。」

「しつれいします。」

「おじゃまします。」

遠慮(えんりょ)しないでください。」

「つまらないものですが。」

「お口にあうかどうかわかりませんが。」

 

季節のあいさつ

「いいお天気ですね。」

「この頃、寒くなってきましたね。」

「お暑いですね。」

 

季節のあいさつ(手紙)

「〜の季節になりましたが、お元気でいらっしゃいますか。」

12月「今年一年お世話になりました。良いお年をお迎えください。」

1月「明けましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。」

 

卒業

「卒業、おめでとうごます。これからも頑張ってください。」

 

結婚

「ご結婚おめでとうございます。心より、お(よろこ)びもうしあげます。」

「おめでとう。お幸せに」

 

葬式(そうしき)

「心から、お(くや)やみもうしあげます。」

「ご冥福(めいふく)をこころからお(いの)りいたします。」

 

健康(けんこう)

「おかげん、いかがですか。」

「どうぞ、おだいじに」

「お見舞(みま)いのしるしまでに。」

「ご退院(たいいん)、おめでとうございます。」

「ご全快(ぜんかい)、おめでとうございます。」