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台湾総督府臨時情報部「部報」 全13巻・別巻1

台湾総督府臨時情報部「部報」 全13巻・別巻1

[編集・解題] 加藤聖文 [編集・解題] 谷ヶ城秀吉

揃定価231,000円(揃本体210,000円) 
ISBN 978-4-8433-1756-3 C3321
A5判/上製/函入
刊行年月 2006年03月

本書の内容

戦時下の台湾総督府の動向、施策に関する重要な史料。行政、経済、教育、衛生等々、様々な政策を如実に示す稀少文献です。

【本書の特色】
●戦時下の台湾総督府の動向、施策に関する重要な史料です。
●日本においても、台湾においてもほとんど所蔵のない史料です。
●植民地における「戦時体制」、すなわち経済統制や教育についての施策が如実に示されています。
●台湾のみならず、中国、東南アジアに関する諸情報が継続的に掲載されています。
●濱田隼雄や黄氏鳳姿などの台湾文学史上重要な作家の文章や、映画に関する記事なども掲載されており、文学・文化史研究にも貴重な情報をも含んでいます。

監修のことば       加藤聖文
『部報』というあまり味気のない名前を冠したこの雑誌は、台湾総督府臨時情報部(途中から総督官房情報課)によって一般向けに一九三七年九月から一九四二年九月までの五年間、一九四〇年五月までは毎月三回、以降は毎月二回づつ発行された。
 第一号の刊行日からわかるように、日中開戦による総力戦体制下への本格的な移行といった時代状況下のなかで生まれたものであり、日中開戦から日米開戦にいたるまでの台湾、とりわけ一般社会がどのような状況におかれ、また人びとがどのようなかたちで戦争動員に関わっていったのかを知るうえできわめて貴重な情報源といえよう。
 満洲事変以後、日本の関心は北方の満洲に集中し、植民地帝国のなかでも満洲の重要度は抜きん出たものとなった。それとは反対に、古くからの植民地であった朝鮮や台湾の重要性は相対的に低下したといえる。
 しかしながら、日中開戦後の南進論が現実味を帯びてくるなかで南進基地として台湾の重要性が徐々に高まっていった。ただし、当初は南進というよりも華南進出の側面が強く、日本軍の華南主要都市占領後から東南アジア方面への前進基地としての役割が期待されるようになっていった。とくに、こうした積極的な対外膨張を担うことについては、国内よりもむしろ台湾総督府がより強く指向していた。
 『部報』は、まさにこうした南進論の昂揚に強く影響を受けた構成となっており、台湾総督府の南進政策への関わりや意図が見え隠れするものといえよう。
 具体的には、華南や東南アジアの情報、神社参拝や改姓名などの皇民化政策や物資節約・貯蓄奨励・配給統制などの経済統制といったおなじみのものだけではなく、ラジオ、映画、図書館、健康などといった文化的・社会的なトピックスも積極的に取り上げ、誌名の地味さとはうらはらに内容が豊富であって、まさに台湾における総力戦体制の実態を垣間見ることができるものとなっている。
 総力戦体制下の台湾については、一次史料の少なさから当時刊行されていた新聞や雑誌などに依拠せざるをえないのが実情である。そのなかでも本誌は、台湾総督府が発行したものとして総督府の意図がうかがえる貴重な史料であり、また当時は台湾および日本国内にも多く配布されていながら、現時点では所蔵機関も極めて少ないことから今回の復刻を機により多くの研究者などに利用されることで、総力戦体制下の台湾研究の進展に寄与できればと考えている。

台湾総督府臨時情報部「部報」 第1回配本 全4巻

刊行年月 2005年05月 揃定価66,000円 (揃本体60,000円) ISBN978-4-8433-1757-0 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第1巻  第1号~第11号/昭和12(1937)年9月~12月

定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1758-7 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第2巻  第12号~第23号/昭和13(1938)年1月~4月

定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1759-4 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第3巻  第24号~第35号/昭和13(1938)年5月~8月

定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1760-0 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第4巻  第36号~第47号/昭和13(1938)年9月~12月

定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1761-7 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第2回配本 全5巻

刊行年月 2005年11月 揃定価82,500円 (揃本体75,000円) ISBN978-4-8433-1762-4 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第5巻  第48号~第59号/昭和14(1939)年1月~4月

定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1763-1 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第6巻  第60号~第71号/昭和14(1939)年5月~8月

定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1764-8 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第7巻  第72号~第83号/昭和14(1939)年9月~12月

定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1765-5 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第8巻  第84号~第100号/昭和15(1940)年1月~6月

定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1766-2 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第9巻  第101号~第112号/昭和15(1940)年7月~12月

定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1767-9 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第3回配本 全4巻+別巻

刊行年月 2006年03月 揃定価82,500円 (揃本体75,000円) ISBN978-4-8433-1768-6 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第10巻  第113号~第124号/昭和16(1941)年1月~6月

定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1769-3 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第11巻  第125号~第136号/昭和16(1941)年7月~12月

定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1770-9 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第12巻  第137号~第146号/昭和17(1942)年1月~5月

定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1771-6 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 第13巻  第147号~第154号/昭和17(1942)年6月~9月

定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1772-3 C3321
A5判/上製/函入

台湾総督府臨時情報部「部報」 別 巻  解題・総目次

定価16,500円 (本体15,000円) ISBN978-4-8433-1773-0 C3321
A5判/上製/函入